今回は『板』について解説します。板をどういったサービスで見れるのか?板はどのように理解するのか?といった超基礎的なことから触れていくので参考にしてみてください。
板とは何か?
板とは株の注文状況を見れるボードのこと

板とは、株の注文状況をリアルタイムで見ることができるボードのことです。
上の画像のように表示され、板に表示される数値は取引時間であればリアルタイムで変化していきます。
ちなみに東京証券取引所の取引時間は朝9時から11時半、12時半から15時までですが、朝の8時から9時の間も板は動きます。
フル板とは特別な板のこと
板とセットで聞くことがあるのが『フル板』です。
フル板とは全ての注文状況を見ることができる特別な板のことです。
通常、板は現在の株価から近い範囲までしか見ることができませんが、フル板では、現在の株価に関係なく、全ての買い注文、売り注文の状況を見ることができます。
この『フル板』は通常の板とは違って特定の証券会社でしか提供していないのでフル板が見たい場合は証券会社選びに注意する必要があります。
板を見るポイント
ポイント1:株価

真ん中にズラっと並んだ21665〜21530の数値は全て株価を示しています。
そして『ニトリホールディングス』とある下の『21595』が現在の株価になります。
ちなみに真ん中に並んでいる株価は、あとでお伝えする横の数字にも影響してくるので押さえておいてください。
ポイント2:買い注文と売り注文

板を見る上で次に押さえる必要があるのが買い注文と売り注文です。
板では買い注文が右、売り注文が右に表示されるのが基本です。
ポイント3:注文数

板に表示されている100や2400といった数字は、注文された株の数を表しています。
例えば左の100は、100株の『売り注文』ということになります。
一方で右の2400は、2400株の『買い注文』ということになります。
そして、先ほどお伝えしたように板は横で併せて考えていくので、真ん中に表示されている株価がそれぞれの買い注文、売り注文の株価ということになります。
つまり左の100は、株価21610円で100株の売り注文、右の2400波株価21575円で2400株の買い注文ということになります。
板から分かること
買いと売りのどちらが強いか分かる
板を見ることで、買いと売りのどちらが強いかを確認することができます。
当たり前ですが、買い注文と売り注文の比率がどちらかに偏っていた場合には、それだけ片方の圧力が強いということになります。
ただし、見せ板といって意図的に大きな注文を入れて買いと売りどちらかの圧力が強いと騙す方法があるので注意してください。
機関投資家・大口投資家の動きが分かる
板、特に『見せ板』を見ることで、機関投資家や大口の投資家の動きを見れる場合があります。
例えば、売り注文に見せ板が出た場合には、機関投資家や大口投資家が株を買い込んでいるか、個人投資家の買いの勢いを確かめているか、株価が上がりすぎないよう調整しているかの3つの行動を推測することができます。
また、これら3つの機関投資家の動きは相場の状況を掴むことで2択・1択と絞り込んでいくことも可能です。
そのため、板を見ることで機関投資家・大口の投資家の動きを推測して、それに乗じて利益を狙いにいくということが可能になります。
支持線・抵抗線の場所が分かる

板の注文数の多さのことを『厚さ』といいますが、注文数の多い『厚い』株価は支持線・抵抗線として機能することが多いです。
そのため、板の厚さを見ることで、どこが支持線・抵抗線になっているかを確かめることができます。
日足のチャートでは確認できないような支持線・抵抗線も分足では機能していることも多いので非常に有用です。
日足とは、1日単位の株価の推移を表したチャートのこと、分足とは1分、5分など分単位で株価の推移を表したチャートのことです。
板はどこで見れるの?見る方法は?
板は証券会社のツールで見れる
板は証券会社が提供してくれるアプリなどのツールで見ることができます。
例えば楽天証券で言えば、『アイスピード』と呼ばれるスマホアプリか、『マーケットスピード』と呼ばれるパソコンアプリで板を含めた様々な機能を利用することができます。
板の見れない証券会社もある
ツールは多くの証券会社で提供されていますが、SBIネオモバイル証券など一部の証券会社ではサービスを提供していないので、そういった証券会社を利用されている方は新しく証券会社の口座を開設する必要があります。
板(フル板)を見るのにおすすめの証券会社は?
今板について興味を持たれている方は初心者の方が多いと思いますので、できれば無料かつすぐに板(フル板)を利用したいのではないかと思います。
おすすめは楽天証券かGMOクリック証券
そこで、板を見るのにおすすめの証券会社は、楽天証券かGMOクリック証券です。
板を見ることができる証券会社は他にもありますが、どの証券会社も『口座開設後2ヶ月経過』や『毎月の取引何回以上』といった無料条件をクリアしなければ無料で利用することができません。
ただし、楽天証券とGMOクリック証券は口座を開設するだけですぐに、無料で板を提供してくれます。
楽天証券はシンプルな板
楽天証券はとても見やすいシンプルな板です。そのため、誰でも利用しやすいと思います。
また、先ほども軽く触れましたが、スマホアプリでも板を見ることができるので、非常に便利かと思います。
スマホアプリ『アイスピード』は板だけでなく企業の業績、チャート、株の注文全て行える万能アプリなので入れて損はないです。
GMOクリック証券は癖のある板
GMOクリック証券は楽天証券よりも少しクセのある板となっています。
たくさんの機能があるので、人によっては非常に重宝するかもしれませんが、初心者の方には楽天証券の板の方が使いやすいかなといった印象です。
どちらも口座開設をすれば無料で利用することが可能なので、興味のある方を選んでまずは利用してみるといいと思います。
まとめ:板を使って買い時、売り時を見極めよう!
- 板とは株の注文状況をリアルタイムで見れるボードのこと
- 板から売り買いの強さと支持線・抵抗線を見ることができる
- 板は証券会社の提供するツールやアプリで見ることができる
- 無料ですぐに板を見ることができる楽天証券とGMOクリック証券がおすすめ
板について理解が深まったのではないかと思います。
個別株の売買をしていくのであれば、板の利用は必要になってくると思います。板を見ることができたら、『板読み』という板を見る上でのテクニックについて調べてみると、板への理解が深まるのでおすすめです。
記事を通して少しでもお役に立てたら幸いです。