単元未満株(ミニ株)の注文、約定のタイミングはいつがいいの?わかりやすく解説

少額投資

単元未満株で株を始められた方の中には、すぐに注文、約定ができないことに悩まれている方も多いのではないでしょうか?買いたいと思った株価や売りたいと思った株価で株が売れないのはかなり辛いと思います。

そこで、今回は好きなタイミングで売買ができない単元未満株で注文、約定するタイミングはいつがいいのかについて解説します。

単元未満株の注文時間と約定時間

単元未満株の注文、約定の時間

単元未満株で実際に株を売買した方はご存知かもしれませんが、単元未満株は普通の株取引のように場中に好きなタイミングで取引をすることができません。

上の表はSBIネオモバイル証券の単元未満株の注文時間と約定タイミングを示したものです。

注文をしてから約定まで最短でも2時間かかることが分かると思います。1秒単位で株価は変わってしまうのに2時間もかかっていては株価がどうなるか気が気じゃありませんよね。

では、このデメリットを理解した上で、より買いたい、売りたいと思った株価で株を売買するためにはいつ株を買っていつ売るのが一番合理的なのでしょうか?

単元未満株はいつ注文していつ約定させるべきか?

いつ買っていつ売るべきかですが、以下の3通りに分けて考える必要があります。

  1. 株価の値動きが激しい場合
  2. 株価の値動きがまあまあある場合
  3. 株価の値動きがあまりない場合

株価の値動きが激しい場合

株価の値動きが激しい場合ですが、単元未満株で値動きが激しい株を買うのはやめましょう。

違う答えを期待されていた方は残念かもしれませんが、単元未満株で1日で10%以上株価が上がるような株を買うのはかなり危険なので、『そもそも買わない』というのが正解だと思います。

一部例外があるとすれば、株価が中長期的に伸びる銘柄です。この場合仕込みまたは長期投資として株を買っておくのはありだと思います。

仕込み、中長期投資として値動きの大きい株を買う場合は前日の終値で売買するのがおすすめです。つまり、10:30~13:30の間に注文をするということですね。

この理由については次に併せて解説します。

株価の値動きがまあまあある場合

2つ目に株価の値動きがまあまあある場合です。

いつ注文をするかという注文の時間には無限の選択肢がありますが、先ほどの表を見ていただけると分かるように約定するタイミング自体は始値、後場の始値、終値の3つの選択肢しかないです。

つまり、始値と後場の始値、終値どれが、売買しようと思った時点から株価が動きにくいかというのが注文をする時間を決める鍵になるわけです。

結論:終値で注文、約定するのがおすすめ

結論からいうと終値で売買する、つまり10時半から1時半の間に注文をするのがおすすめです。

終値は始値や後場の始値で売買するよりも比較的値動きのリスクが低いので、単元未満株のデメリットを軽減するのに有効です。また、10時半から1時半はちょうど昼食の時間帯ですので朝方などに比べると仕事をされている方も比較的取引しやすいのではないかと思います。

始値と後場での始値での注文、約定がおすすめできない理由

以下、始値と後場の始値での売買をおすすめできない理由について簡単に触れておきます。

始値と後場の始値の注文、約定がおすすめできない理由

上の画像は良品計画(7453)の約1週間分のチャートです。

線で囲った部分は終値と始値の差、つまりギャップアップ、ギャップダウンを示しています。赤い線が始値でのギャップ、青い線が後場の始値でのギャップですが、始値を中心にかなりの頻度、値幅でギャップアップ、ギャップダウンが見られることが分かると思います。

終値で注文、約定すべき理由

上の画像はまた別のチャートですが、赤丸で示した部分でギャップアップして前日の終値から始値にかけて株価が12%上昇しています。終値の株価を見て、『買いたい!』と思って買い注文を出したら12%も高い株価で買うことになってしまうわけです。

この場合はその後利益が出ているわけですが、一般的に意図しない株価で売買してしまった場合はその後の利益が取れなかったり、損失を出してしまう可能性が高くなってしまうので危険です。

ですから基本的に始値で売買するのは避けた方がいいと思います。同様に後場の始値も頻度が少ないとはいえギャップアップ、ギャップダウンする危険性があるのであまりおすすめしません。

株価の値動きがあまりない場合

最後に株価の値動きがあまりない場合ですが、これも基本的に終値でいいと思います。理由は先ほどと同じです。

単元未満株で成行注文する際の注意点

ここまで単元未満株で売買するタイミングについて解説しましたが、これはあくまで確率の話、一般的にはこうなりやすいというものであるため、全ての銘柄や状況に言えるわけではありません。

場中(取引できる時間帯)に決算のような株価の変動を促す情報が発表されたり、午後も午前と同じくらい出来高のある銘柄であったりする場合には当てはまらない可能性があるので、鵜呑みにしてしまうことがないように気をつけてください。

総合的に『どのタイミングであれば値動きが少ない状態で買えるのか』をその時々で考えることが大切です。

注文のタイミングをもっと良くするためには?

分析ツールを使ってテクニカル分析をする

分析ツールを使ってテクニカル分析をすることで注文のタイミングをもっと良くすることができます。

ちなみに、テクニカル分析とはチャートなどを見て今後の株価の値動きを予測することです。株価は長期的には業績で動きますが、短期的には需給のバランスで動くので、売買のタイミングを計るためには、テクニカル分析が必要になります。

注文のタイミングをもっと良くするためにテクニカル分析をする

例えば上のようなチャートの場合、直近で株価が大きく跳ねて、その後2回株価が少し下がっていることが見て取れますが、テクニカル分析を用いるとある程度こういった値動きの理由づけと予測をすることが可能です。

株価が上がった理由

株価が上がったのはこの場合、決算に魅力を感じた投資家の買い、つまり需要が急増したからです。上げ幅が大きかったのは、投資家の決算に対する期待よりも、決算の内容が良かったからだといえます。

株価が下がった理由をテクニカル分析で説明

テクニカルの観点(需給の関係)から見ると、1度目の下げは株価が跳ねた後で利益を確定したい人の方が、株を買いたい人を一時的に上回ったために起こりました。

株価が跳ねた時は、その勢いが余程強くない限り、こうした利益確定の売りで一度下げる場合が多いです。

2度目の上げは、1度目の下げで利益確定をしたい方の売りが次第に枯れ、再び株を買いたい人の方が、利益確定をしたい方の数を超えたからです。

これには、利益確定の売り圧力で株価が下落したことで、割安に感じて株を買った方の増加も含まれます。

2度目の下げは1度目の下げと同じで利益確定をしたい方が、株を買いたい人の数を上回ったからですね。

このように買いたい人と売りたい人のバランスが、心理的に、または、これまでの結果的にそして、数値的にどうなっているのかを見極めるのがテクニカル分析のポイントです。

思ったよりもできそうかもと思われたかと思いますので、チャートやインジケーター(指標)を見ながら練習してみてください。

ちなみに分析ツールは楽天証券のものがおすすめです。口座を開設することで無料で利用可能なので有料のものをすすめられても利用しないようにしましょう。

資金を貯めて単元株の売買へと移行する

好きなタイミング、株価で売買をするためには、単元未満株をやめて単元株へと移行するのが最も根本的な解決法になります。

単元未満株から単元株の運用へと移行すると、指値注文、逆指値注文が可能になること以外にも1度に得られる利益が大きくなるというメリットもあります。

1000万円の資産を築くためには、労働をするよりも資金を運用した方が効率的ですが、単元株を買うための資金を単元未満株で生み出すためには、労働の方が効率的です。

そのため、既に単元未満株の運用である程度の株への理解を深めることができているのであれば、資金を貯めた上で単元株の運用へと移行することも選択肢の一つとしてありかと思います。

単元未満株から単元株へと移行するのは勇気がいるかと思いますが、今後本格的に資産を運用していくためには通らなければならない道ですので前向きに検討してみてください。

まとめ

  1. 単元未満株は注文から約定まで最低でも2時間かかる
  2. 思った株価で売買するためにタイミングを判断する必要がある
  3. 始値、後場の始値はギャップが開くので危険
  4. ギャップがない終値がおすすめ
  5. どのタイミングであれば値動きが少ない状態で買えるのか判断することが大切

単元未満株の売買のタイミングについて理解が深まったのではないでしょうか?

売買のタイミングは戦略やその時々の状況に応じて変える必要があるので、広い視野を持って対応していけるようにしておくことをおすすめします。

記事を通して少しでもお役に立てたら幸いです。

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