空売りとは何か?メリットや仕組み、流れをわかりやすく解説

最低限の株用語

今回は空売りについて解説します。暴落時にも利益を得ることができる非常に優れた方法の1つなのでこの機会にその仕組みについて押さえておきましょう。

空売りとは何か?

空売りとは、他人から借りた株を売ることです。

一般的には株を買ってから売ることで利益を狙うのに対して、空売りは株を売ってから買い戻すことによって利益を狙います。

空売りについてしっかりと理解するためには空売りの仕組みについて理解する必要があるので、今は、『要するに空売りでは株を売ってから買い戻すことで利益を狙うんだな』ということだけ押さえておけば大丈夫です。

空売りのメリット

空売りのメリットは、下落相場でも利益をあげられることです。

一般的な株を買って売るという手法は、株価が上がらなければ利益を得ることができません。しかし、空売りを用いることで、株価が下落していても利益を上げることができます。

空売りの仕組み

では空売りの仕組みについて見ていきましょう。

例えば株価が7000円の時にトヨタの株を証券会社から100株借りたとしましょう。

そして株価が7000円の時に100株全て売ったとします。そうすると、あなたの手持ちには70万円が残りますよね。

そして売ってから1週間後トヨタの株価が3000円まで暴落したのでトヨタの株を100株、30万円で買い戻しました。

そうすると最終的にあなたの手元にはトヨタの株100株と、40万円が残ります。

トヨタの株は証券会社から借りたものなので返さなければなりませんが、手元の40万円は利益として手元に残ります。

株を売ってから買い戻して利益が出る仕組みが分かりましたか?

空売りの流れ

空売りの流れをまとめるとこんな感じです。理解が十分じゃないなと感じた方はもう一度復習して見ましょう。

  1. 株を証券会社などから借りる
  2. 株を売る
  3. 株価が下落したらそこで株を買い戻す
  4. 借りた株を証券会社等に返す
  5. 手元に残った資金を利益として手に入れる

空売りの注意点

最低30万円の資金が必要

空売りをするためには証券会社等から株を借りる必要があります。しかし、株を借りる際には、損をしても保証できるものとして30万円以上の資金を用意する必要があります。この資金は空売りで失敗するとその分だけ減ってしまいます。また、資金以上に損を出してしまった場合追証というものが発行され、資金を追加するように催促されます。資金を失ってしまう前に必ず損切りをするようにしましょう。また、初心者の方は空売りはしないのがいいと思います。

空売りの損失はどこまでも膨らむ

一般的な売買の場合、損失は最大で買ったときの株価です。例えば900円の株を100株買って、会社が倒産したら最大で9万円の損失ですよね。

しかし空売りの損失は、一般的な売買と違い株価を超えてどこまでも膨らみます。

上の画像は2020年3月から9月にかけてのキーエンス(4477)のチャートです。

例えばあなたが左端約900円の時点でキーエンスの株を100株借りて空売りしたとしましょう。そうするとあなたの手元には9万円の資金が残ります。

しかし、株価が下がるというあなたの予想を裏切り、キーエンスの株価は半年で10倍以上になってしまいました。

株価が下がるという期待をしていたあなたはとうとうここで損切りをする決断をします。借りた100株を返さないといけないので約110万円かけて株を買い戻す必要があります。そうするとあなたの手持ちにはー100万円の資金、つまり100万円の損失を被ることになります。

同じように株で利益を出そうと思っても、一般的な売買では最悪9万円の損失でしたが、空売りをした場合100万円またはそれ以上の損失を被るということになります。

ですから、空売りをする際には早めに損切りをするということを絶対に守る必要があります。また、経験や自信のない人は空売りを利用しないで、経験を積むところから始めた方がいいと思います。

まとめ:空売りを理解して選択肢の一つにしよう!

  1. 空売りとは他人から借りた株を売ること
  2. 空売りをすれば下落相場でも利益を出せる
  3. 最低30万円必要
  4. 損失は∞

空売りについて理解が深まったのではないでしょうか?今後株価が暴落した時に使えるようになっておきたいですね。

空売りはとても魅力的ですが、その分リスクも高くなっています。空売りをする際はしっかりと損切りラインを決めておく等、最悪の場合にも対応できるように考えておくことをおすすめします。

記事を通して少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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