株初心者が『初めて』空売りをする前に確認すべきポイントを解説

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株について勉強・実践する中で空売りというものについて興味が湧いた方多いのではないでしょうか?

しかし空売りは初心者の方にとってはかなりハードルが高く不安に思われている方も多いと思います。

今回は株初心者が空売りをするにあたって確認すべきことを7つまとめましたので空売りを検討・実践する際の参考になればと思います。

空売り前の7つのポイント

空売りをする際の確認すべきことは以下の7つです。

  1. 逆日歩
  2. 増担保規制
  3. 空売り価格規制
  4. 踏み上げ
  5. 損切りライン
  6. 根拠のない逆張り
  7. 騙しの多い銘柄か

ポイント1:逆日歩が発生していないか

確認すべきことの1つ目が逆日歩ぎゃくひぶです。逆日歩とは、簡単にいうと空売りで発生する貸株料とは別の手数料のことです。

通常空売りをする際は証券会社の保有する株券を使って処理をしますが、空売りをする個人投資家の数が増えて株券が不足すると証券金融会社から株券を調達、それでも不足する場合最終的に損保や銀行などの機関投資家から株券の調達を行います

そして機関投資家から株券を調達したときにかかる費用が逆日歩です。

逆日歩の金額

逆日歩の金額は1株あたりいくらという風に設定され、それを空売り受渡日から買い戻し受渡日までの間毎日払うことになります。例えば、1株あたり1円の逆日歩で、100銘柄保有していれば1日100円の費用が発生することになります。

また、この金額については以下の表のように基準が設けられています。

低位株、つまり安い株であればあるほど逆日歩の負担が大きくなってくるので注意が必要です。

※表の全体はこちらからご覧いただけます。

受渡日

受渡日とは実際に決済が行われる日のことで、約定から2営業日後が受渡日となります。また休日は営業日でないため注意が必要です。

例えば10月19日月曜日に約定をしたとすると、その2営業日後の10月21日水曜日が受渡日になります。もちろん、受渡日にならないと売買ができないわけではなく、約定したその日に再度買った株を売る、または売った株を買うということが可能です。

そして、先ほどもお伝えしたように空売りの受渡日から買い戻しの受渡日までの日数が逆日歩のかかる日数になります

少し難しいと思いますので、以下もう少し詳しく見ていきましょう。

逆日歩が発生しない場合

空売りしたその日のうちに買い戻しを行った場合空売り受渡日と買い戻し受渡日が同じなので逆日歩は発生しません。また先ほどお伝えしたように、受渡日前に空売りをしたり買い戻しを行うことは可能なので安心してもらえればと思います。

逆日歩が発生する場合その1

空売りしたその日に買い戻した場合と違い、空売り受渡日から買い戻し受渡日まで1日あるので1日分の逆日歩が発生します。

逆日歩が発生する場合その2

受渡日が土日を跨いでしまうと逆日歩をその分だけ払う必要があるので、逆日歩の発生している銘柄で理由がない場合は土日、祝日を跨がないように注意する必要があります。

例えば、ゴールデンウィークを跨いでしまった場合5日〜6日分の逆日歩が発生することになります。

ポイント2:増担保規制が発生していないか

確認すべきことの2つ目が増担保規制ましたんぽきせいです。増担保規制とは信用取引の取引量が増えた場合にその担保を増すことです。通常信用取引では3割の担保が必要ですが、増担保規制が入るとその割合が5~7割程度にまで引き上げられる場合があります。

増担保規制が入ると株価に影響が出るので、規制の条件等をみて規制が入りそうにないかを確認しておく必要があります。

ポイント3:空売り価格規制が発生していないか

確認すべきことの3つ目が空売り価格規制です。

空売り価格規制とは、1日の値動き10%以上下がった時に新規の空売りができなくなったり、空売りの数量に規制が入ったりすることです。

空売り価格規制が入ると空売りがそもそもできないということになりかねないので、空売りで入りたい銘柄の値動きを確認しておくことが大切です。

ポイント4:踏み上げの危険性がないか

確認すべきことの4つ目が踏み上げです。

空売りしたいと思う銘柄は少なからず他の投資家たちも空売りしたいと思う銘柄だと思います。そしてそういった銘柄は機関投資家にとっておいしい銘柄なので比較的狙われやすいです。

ですからあまりにも多くの個人投資家が空売りをしている銘柄では機関投資家の踏み上げも併せて警戒する必要があります。

ポイント5:損切りラインを設定しているか

確認すべきことの5つ目が損切りラインの設定です。通常の買いと空売りの1番の違いは、買いの損は有限で、空売りの損は無限大であるということです。

ですから空売りをする場合は損を有限にするために損切りラインを意識して設定する必要があります。損切りラインの基準がある人は自分なりの損切りのラインを引いて設定をしておくことをおすすめします。

また自分なりの基準がないという方でも、7%〜10%の損が出たら損切りをするように損切りラインを設定しておきましょう。

ポイント6:根拠のない逆張りではないか

確認すべきことの6つ目が根拠のない逆張りではないかということです。これは一概には言えませんが、『そろそろ株価が下がるだろう』といった根拠のない逆張りの場合は注意をしたほうがいいと思います。

例えば上の図のようなチャートになっていた場合に少し下がったからといってトレンドが下降に転じるだろうと考えるのは危険です。もちろん下がる場合もありますが、長期的に上昇トレンドであった場合は、ただの利確による一時的な下げであったり少し売りの抵抗があったりしただけの場合が多いです。

私も含めこうした局面で空売りしたくなる人は多いと思いますが、長期的なトレンドから外れていて、かつ明確な根拠のない場合は空売りを避けるようにしたほうがいいと思います。

ポイント7:騙しの多い銘柄かどうか

確認すべきことの7つ目が騙しの多い銘柄かどうかということです。下降トレンドに入る際には必ず支持線を割りますが、支持線が割れてから上昇する『騙し』の場合もあります。騙しかどうかは実際にその後どうなるかを見ないと分かりませんが、過去に騙しが多い銘柄であればそうでない銘柄に比べて騙しの可能性が比較的高いので注意が必要です。

騙しは個人投資家を損切りさせるために意図的に作られている場合が多いので騙しを意図的に作り上げることが可能な機関投資家や大口が入り込んでいるかどうか確認してから空売りをするともっといいと思います。

まとめ:ポイントを確認した上で空売りを実践してみよう!

  1. 逆日歩
  2. 増担保規制
  3. 空売り価格規制
  4. 踏み上げ
  5. 損切りライン
  6. 逆張りか順張りか
  7. 騙しの多い銘柄か

いかがだったでしょうか?空売りはリスクが高いと言われますが、しっかりと損切りラインさえ設定していれば損失も有限です。慣れればリスク回避や、暴落相場での利益にも活かせるので一度は実践してみてはと思います。

記事を通して少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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