今回は医療保険に入らなくていい理由について解説をします。
毎月多額の医療保険料を嫌々支払っている方や、固定費の削減をしたい方に役立つ内容となっているので参考にしてもらえればと思います。
【入らなくていい】医療保険が無能な5つの理由
すでに最強の保険『健康保険』に入っているから

医療保険に入る必要がない最大の理由として、私たちが既に最強の保険である『健康保険』に加入しているということが挙げられます。
健康保険とは、日本国民が法律によって加入が義務付けられている保険のことで、非常に手厚い保障が特徴の最強の医療保険です。
健康保険の保障内容
健康保険に入っていれば
入院が短期間で済む病気の場合は高くて100万円程度
入院が長期間に及ぶ病気の場合でも高くて300万円程度
の自己負担で医療を受けることが可能です。高いと思われる方もいるかと思いますが、実際には『自己負担額の軽減』、『高額療養費制度』によってかなり費用を抑えることができます。
自己負担額の軽減

国民健康保険に加入していれば、窓口での自己負担額が1割〜3割程度に軽減されます。
例えば1万円の医療費がかかった場合に、6歳〜70歳の方であれば3000円の支払いで済むということになります。
ちなみに75歳以上の方の負担額が所得に応じて1割から2割に引き上げられることになったので押さえておきましょう。
高額療養費制度
『高額療養費制度』とは、1ヶ月の医療費が一定の限度額を超えた場合に超過分の医療費がほとんど無料になる制度のことです。
限度額は世帯によって変わってきますが、一般的な年収の方であれば8万円〜10万円程度になる場合が多いです。
ちなみにこの「限度額」は世帯にかかるので一家全体の医療費が限度額を超えていれば制度の対象になります。
例えば一般的な社会人の方が手術を受けて1ヶ月に50万円の医療費がかかった場合、まずは自己負担額が軽減されるので、35万円分の支払いが免除され、更に高額療養費制度を適用すると限度額10万円を超えた約5万円が返ってくるということになります。
このように、私たちは下手な医療保険に入らなくても十分に保障を受けることができる状況にあるので、
私たちは追加で医療保険に加入するのではなく、健康保険の保障を超えて発生する金額を貯金しておいた方が賢明です。
ちなみに高額療養費制度の適用には申請が必要になるので、申請は忘れないように行う必要があります。
医療保険は『腐る』から

保険は契約した時点で保障内容が決まっているので、例え今後医療体制などが変わったとしてもその保障内容以外には対応することができません。
例えば、新しいガンの治療法が見つかった場合、従来のガン保険では保障の対象外になる可能性が極めて高いです。
つまり、医療保険は『腐る』可能性が高いんですね。
また、医療の発達によって入院日数は減少している傾向にあり、更に国も社会保障費の削減のために入院日数を減らすように指示を出しているので、入院1日につき5000円を支給されるような類の保険も加入する恩恵が薄くなっていると言えます。
『自分の不幸にかけたコスパの悪いギャンブル』だから

『保険』というサービスを提供しているのは民間企業なので、私たちが保険代として支払っている資金の一部は保険会社の利益として吸収されています。
実際にどのくらいが会社の利益として吸い上げられているかというと、支払っている保険代の2割から6割が全く別の費用になってしまっていると言われています。
この値は宝くじと同じくらい酷いので、保険は『自分の不幸にかけたコスパの悪いギャンブル』といってもいいと思います。
保険に入る以外にも、将来への対策をする方法はあるので、『保険』だからといって高い出費を我慢せずに一度本気で入る価値があるのかを見直すことをおすすめします。
人生100年時代と相性が悪いから

医療の発達などによって『人生100年時代』と言われるようになりましたが、医療保険を含めた『保険』の仕組みはこの人生100年時代と非常に相性が悪いです。
相性が悪いと言える理由としては『年齢を重ねるごとに保険代が高くなること』、『長生きすればするほど保険のコスパが悪くなること』が挙げられます。
年齢を重ねるごとに保険代が高くなる
長生きをすると、その分医療的な面でのリスクも大きくなるので、保険に入った方がお得と思われる方もいると思いますが、高齢になればその分保険代も高くなるのでお得になることはありません。
そのため、人生100年時代となって、寿命が延びて必要な老後資金が増えているにも関わらず、保険代が増えていくという最悪な事態になるんですね。
器用貧乏ならぬ、保険貧乏にならないように、医療保険への安易な加入は避けるようにすることをおすすめします。
長生きすればするほど医療保険のコスパが悪くなる

医療保険は長生きをすればするほど、支払う総額が大きくなるのでコスパが悪くなります。
家を買うか、借りるかの問題に似ていますが、寿命が100歳であると仮定すると明らかに保険よりも自身で貯蓄をしていく方がコスパがいいです。
例えば、1ヶ月の医療保険を3万円として、20歳から100歳までの80年間の間医療保険料を支払うと仮定すると、100歳まで保険に加入していた方は『2880万円』医療保険に貢ぐことになります。
生涯年収が2億円程度と言われていますから、これはその約1割に当たるとんでもない金額です。
医療保険は寿命が今よりも短く、貯蓄が難しい場合には有効ですが、寿命が延びた現在の状況においては大体の方にとっては無能なサービスなんですね。
保険よりも貯蓄・投資の方が有能だから
先ほど80年間医療保険に加入していると約3千万円、保険会社に貢ぐことになるとお伝えしましたが、毎月3万円を保険ではなく年利3%の積立投資に充てた場合どうなるかを実際に計算してみました。
結果は、80年間で2880万円の積立額が『119,882,535円』(1億2千万円)になりました。
このように、医療保険に入らずに浮いたお金を貯蓄・投資しておけば万が一の場合にも対応できますし、結果的な資産も増える見込みが高いので尚更医療保険に入る価値は低いと言えます。
投資について不安に感じる方もいると思いますが、『積み立て投資』と呼ばれる毎月コツコツと積み立てながらできる投資は初心者でも簡単で、リスクも低いので、まずは積立投資(インデックス投資)について勉強されてみることをおすすめします。
医療保険に入ってもいい場合
個人事業主の方は『就業不能保険』への加入はアリ
個人事業主の方は『就業不能保険』への加入は検討されてもいいと思います。
ちなみに『就業不能保険』とは病気や怪我で長期間仕事ができなくなった場合の収入を補填する保険のことですね。
会社員の方には健康保険で『傷病手当金』がありますが、自営業の方が加入する国民健康保険には有給や傷病手当金がない上に障害年金も少ないので、万が一働けなくなった時に就業不能保険が役立つ可能性があります。
ただ、この就業不能保険の受給者の割合は1%未満な上、病気が長期化する確率は更に低いといえるので、確率で言えば役立つ可能性は低いです。
また、手数料も高いので貯金がある場合や、他に稼げる方がいる場合には無理して加入する必要はないと思います。
まとめ:医療保険は無駄!浮いたお金を貯蓄か投資にまわそう!
保険を見直して固定費を削減するだけで最終的には百万、千万規模の節約に繋がるので是非この機会に再検討をする時間を設けることをおすすめします。
投資に肯定的な方は更に浮いた資金を投資に回すことで、資産形成も同時に目指せるので、まずはインデックス投資について勉強されるといいと思います。
預金で貯蓄をしたい方は金利が0.1%になるマネーブリッジという仕組みを活用されることをおすすめします。
記事を通して保険の見直し、固定費の削減のお役に立てたら幸いです。