しこり玉とは何か?株価への影響と見抜き方を分かりやすく解説

最低限の株用語

しこり玉は株で継続して勝つためには必ず理解しなければならない株用語です。

名前のインパクトが薄いせいか知らない方も多いようですが、物事を見た目・名前だけで判断してはいけません。しこり玉についてまだ知らないという方はぜひこの機会に理解して今後の投資に役立ててもらえればと思います。

しこり玉とはうまく売られていない株のこと

しこり玉とは買われてからうまく売られていない株のことです。呼び方はしこりたま、しこりぎょくどちらの呼び方でも大丈夫です。

ちなみにぎょくというのは買ってから売らずに保有している株のことを一般的に指します。ポジションとも言われることがありますが、重要な用語なので知らなかった方は是非この機会に覚えておきましょう。

しこり玉は個人投資家が株を買った後に株価が下がってしまった場合によく見られ、しこり玉ができた、しこり玉があるという風に言われることが多いです。

しこり玉は株価に大きく影響する

しこり玉がある場合のチャート

しこり玉の言葉の意味について理解したところでしこり玉があるとどうなるかについてみていきましょう。

一般的に株価が順調に上がっていくためには買われた株が途中で売られるという過程がとても重要です。なぜなら、買われた株が売られないまま株価が上昇すると、いずれ、売りたい人が多くなりすぎてしまって、大きい売り圧力となり、買いを相殺してしまうからです。

上の図のように、高値で株を買ってしまって、株価が下落してしまうと高値で株を買ってしまった人は損をしたくないという気持ちから株を売ることができずに、買った時と同じ株価まで株を売ろうとしない場合が多いです。

そうすると折角株価が上がろうとしているのに、以前の高値を越えようとうするあたりから、売の圧力が大きくなってしまって株価が上昇するのを阻害してしまいます。そしてまた高値で株を買ってしまう個人投資家が出て同じことがループしてしまう可能性が高いです。

また、ループしている分にはまだいいですが、機関投資家の空売りで株価が暴落する可能性も高くなってしまうので注意が必要です。

しこり玉がない場合のチャート

上のチャートはカドカワ(9468)のチャートですが、赤い陰線を見ると、株価が上昇した後にしっかりと株が売られていることが分かるかと思います。

株がしっかりと売られているので、買いたい人がいれば順調に株価が上昇して行っているわけなんですね。

しこり玉の見抜き方

しこり玉があるかどうかを見るためには以下の2つの方法があります。

  1. 板読みをする
  2. 信用買残、信用売残を見る

板読みでしこり玉を見抜く

しこり玉を板読みで見分ける

まず一つ目が板読みです。これが一番確実な方法かも知れません。個人投資家が高値を掴んでいたか、また個人投資家が損切りをしているかなどを確認することでしこり玉ができているかを確認することができます。

例えば高値で100株、200株といった小さな買いがたくさん入っていた場合は個人投資家が高値づかみしたということが分かります。

そして株価が下落しても100株、200株といった小さな売りが出なければ、個人投資家が含み損を抱えたまま株を売らずに保有し続けているということが分かります。

高値で買っていたのは個人投資家かどうか?そして高値で掴んだ個人投資家が株を売れているかどうかの2点を確認していくことが大切です。

信用買残・売残からしこり玉を見抜く

2つ目が信用買残・売残です。

信用買残が大きければ、それだけ株を売れていない個人投資家がいるということです。そして株を売れていないということは高値で株を掴んでしまって売るに売れない状態になっている、つまりしこり玉ができている可能性が高いです。

信用売残と比較して信用買残があまりにも多い時はしこり玉ができてないか疑うようにしましょう。また、信用倍率を見ることでもある程度確認することができます。

信用買残、信用売残について知らない方は先にそちらについて理解していただくと理解が容易になると思います。

しこり玉を見つけたらどうすべきか

しこり玉がよくないものであることは理解いただけたと思いますが、しこり玉を見つけたらどうしたら良いのでしょうか?

結論からいうとしこり玉を見つけたら手を出さないようにすることをおすすめします。また、すでに手を出してしまっている場合は早めに引き上げた方がいいと思います。

しこり玉がある銘柄は株価が上がりにくく下がりやすいので買うメリットがありません。また、既に買った銘柄でしこり玉が見られた場合も、しこり玉がなくなるまで待っていてはお金と時間が無駄になってしまいます。

ただし、株価が下落して、個人投資家たちが損切りをすれば、しこり玉がなくなって株価が再び上昇しやすくなるので、しこり玉がなくなるまでウォッチリストに加えて様子を見ておくのもいいかも知れません。

ふるい落としなどはその典型的な例なのでしこり玉を利用して利益を出そうと考えている方は参考にしてみてはと思います。

しこり玉を気にしなくていい投資法はある?

ここまででしこり玉についての理解が深まったのではないかと思います。

しこり玉を見抜いて上手く売買をするのも一つの手ではありますが、平日働いていて、板を見れない方にとってはしこり玉を完璧に見抜くことはぶっちゃけ現実的ではないのではないかと思います。

また、平日に板を見る余裕のある方であっても、ずっと板を見ておくというのは結構過酷な作業なので適性が必要かもしれません。

そういった方は選択肢の一つとして、しこり玉を気にしなくてもいい投資法を一度試してみるのもアリかと思います。インデックス投資などの積み立て式かつ実績のある投資法であれば、個別株のようにチャートを見る必要がないので必然的にしこり玉を見抜く手間が省けます。

株で資産を増やして豊かな人生を送ろうと考えていても、逆に株に振り回されてしまう人も少なくないのでその辺は柔軟に対応していくといいのではないかと思います。

まとめ:しこり玉を見抜いて賢い取引をしよう!

  1. しこり玉とは買われてからうまく売られていない株のこと
  2. しこり玉があると株価が上がりにくい
  3. 機関投資家の空売りが入る可能性も高い
  4. 板読みや信用倍率を見ることで確認する
  5. しこり玉がある銘柄には触れない
  6. しこり玉を気にしなくて済む投資法を検討するのもアリ

しこり玉について理解が深まったのではないでしょうか?しこり玉に気付けるか気付けないかだけで株の勝率はかなり変わってくると思います。株の基本であり、一番といっても過言ではない重要なポイントなのでしっかりと理解して今後の投資に役立てましょう。

記事を通して少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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