今回は低位株、ボロ株と呼ばれる株について解説します。初心者の方が損をしてしまう大きな要因となっているのでこの機会に押さえてもらえればと思います。
低位株、ボロ株とは何か?
低位株、ボロ株、クソ株というのは相場全体の水準から見て価格の低い株のことです。
値段の定義はありませんが、現在の株価の水準からみると、500円以下が低位株、100円以下の株を超低位株、ボロ株というようです。また、300円以下を低位株と呼ぶ場合もあるようです。
低位株はなぜ安いのか?
低位株の株価は普段見慣れている株価と比較するととても安いですよね。どうしてこんなに安いのでしょうか?

低位株の株価が安いのにはちゃんとした理由があります。
それは企業の業績の悪化です。大変恐縮ですが、今回はモブキャストホールディングスの株を参考にさせていただきます。
上の画像はモブキャストホールディングスの株価の推移を表したものです。2013年には2000円にも達していたモブキャストホールディングスの株価は10分の1程度の171円に下がってしまっています。
では、モブキャストホールディングスの最近の業績をみてみましょう。下の画像はモブキャストホールディングスの過去5年間の売上高、当期純利益、営業CF(キャッシュフロー)、ROAの推移を表したものです。

少しじっと見てください。株価が下がり続けている理由が分かりましたか?
全く分からないという方も安心してください。要するに、モブキャストは本来お金を稼ぐためのビジネスで逆にお金を失い続けているということなんです。
株価が下がり続けるのも納得ですよね。
モブキャストの場合はこの業績の悪化、つまり赤字続きが株価の下落を引き起こしていたんですね。そして、他の低位株や超低位株も同じように赤字が続いていたり、経営への不信感が募ったりして株価が大きく下げてしまっている場合が多いです。(もちろん中には業績は良いのになぜか下がってしまっているという株もあります。)
ですから、投資を始めたばかりの方は、低位株や超低位株を安いから買うというのは絶対に避けた方がいいです。買ったすぐ後に倒産したり、今後さらに株価が下がる可能性すらあります。
低位株が危険といわれるのは何故?
基本的に株初心者の方は低位株を買うのはやめた方がいいです。買うのをおすすめしない理由は2つあります。
低位株が危険な理由
リスクが高い
1つ目の理由は先ほどお伝えしたように、低位株、超低位株が安いのは業績悪化などの悪材料があるからであって、安いからお得!というわけではないからです。そして悪材料を含んでいる株を買っても会社が倒産したら0円になるわけですからとてもリスクが高いです。投資を始めたばかりの方ならなら尚更だと思います。
ただし、リスクを覚悟した上で投資をするというのも選択肢の一つだと思いますので、リスクを負ってでも買いたいという方は成長株投資で低位株を対象にするというのがおすすめです。成長株投資についてはこちらで解説しているので興味があれば参考にしてみてください。
カモにされる
2つ目の理由は低位株は仕手株といって、個人投資家たちの短期売買の対象になる可能性があるからです。
仕手株というのは業績に関係なく、株価が意図的に操作される株のことを言います。儲けたいと思う個人投資家達が集って、低位株を利用してゲームをしているようなイメージでいいと思います。下の画像は実際に仕手株となったピクセルカンパニーズのチャートです。
いきなり高騰していたり、急に下がったりを繰り返しているのが分かります。そしてこの株価の上下は、企業の業績とはほぼ関係なく、需給、つまりどれだけ売りが出て、どれだけ買いが出たのかで決まっています。

私を含め、投資の経験が浅い方はそういった状況で投資をしても、個人投資家達にうまく利用されて損をする可能性の方が高いです。
初心者におすすめの投資法は?
初心者の方には低位株を買うことはおすすめしません。では初心者の方は何を買えばいいのかということになります。
株を始めたばかりの方はバリュー投資をおすすめします。バリュー投資はリスクが低い投資なので、始めはバリュー投資である程度の経験を積むのがいいと思います。
バリュー株投資については他の記事で解説しているのでそちらを参考にしてみてください。
まとめ:低位株を避けてリスク管理を徹底しよう!
- 低位株とは500円〜300円以下の株のこと
- 株が安いのは悪材料があるから!
- 投資初心者は買わない方がいい
- 買うなら成長株投資の対象とするのがおすすめ
いかがだったでしょうか?低位株は成長が期待できてとても魅力的だと思います。
しかし、安いのにはそれなりの理由が必ず隠れています。低位株を買うときはそういった悪材料がないかをしっかりと確認してから判断をするようにしてください。
投資初心者の方には成長株投資よりもどちらかというと、バリュー株投資がおすすめなので興味のある方はそちらを参考にしてみてください。
記事を通して少しでもお役に立てたら嬉しいです。