【住宅ローン】3つの金利タイプのメリット・デメリットとおすすめの金利タイプを解説!

固定費見直し

今回は多くの方が住宅ローンで迷うであろう3つの金利タイプの概要と、おすすめの金利タイプについて解説します。

現在住宅ローンの金利タイプで迷われている方や、将来マイホームの購入を考えられている方の参考になればと思います。

住宅ローンの3つの金利タイプ

住宅ローンを組む際は銀行などの金融機関に借金をするわけなので、ローンの返済にあたっては金利に応じた利息を支払う必要があります。

そして、この住宅ローンの金利及び利息を決める方法としては『変動型』、『固定期間型』、『全期間固定型』の3つの金利タイプが存在します。

以下、それぞれの金利タイプの概要とメリット・デメリットについて軽く触れていきます。

変動金利

変動型金利は、金利に合わせて変動して動くタイプの金利です。

金利が上がれば、支払う利息も増え、金利が下がれば、支払う利息も減るといった感じですね。

ちなみに『変動』とはいいますが、2009年からこの金利はずっと2.75%となっていて全く変化していないので、2009年に変動金利でローンを組まれた方はずっと同じ金利でローンの支払いを行なっていることになります。

金利2.75%といってもこれが住宅ローンの金利になるわけではなく、優遇によって実際には0.4%〜0.8%くらいの金利になる場合が多いです。どれくらいの金利が優遇されるかは、金融機関や年収、勤続先、勤続年数などによって変わってきます。

変動型のメリット

変動型では現状金利が低いことと、借入後に金利が低下すると返済額が減少するというメリットがあります。

例えば、現在の金利が1%で10年後の金利が0.1%になっていた場合、変動型にしておけば、10年後には0.1%の金利でローンの支払いをすることができるということです。

変動型のデメリット

一方で変動型は借入後に金利が上昇すると返済額が増加するリスクや、借入時に将来の返済額が確定しないので返済計画が立てにくいといったデメリットもあります。

そして、特に注意する必要があるのが借入後に金利が急上昇すると、『未払利息』が発生する場合があるということです。

金利が急上昇すると、利息が大きくなるので毎月の支払額も増えるわけですが、この支払額の上昇は1.25倍までに制限されているので、利息の額だけで毎月の支払額を超えてしまうことがあるんですね。

そして毎月の支払額を利息が超えてしまうと『未払利息』が発生します。

未払利息が発生するということは、要するに利息だけを支払っている状態なので、住宅ローン自体(元金)の返済は全く進みません。

そのため、後で増額してローン返済をしたり、期限までに完済できなければ一括で支払ったりする必要も出てきます。

固定期間選択型

固定期間選択型は、3年、5年、10年など、決まった期間だけの金利を固定して、それ以降は変動金利に移行するという金利の種類です。

固定期間選択型のメリット

固定期間選択型のメリットとしては固定金利期間中は返済額が確定できるということと、固定金利期間終了後に金利が低下していた場合は返済額が減少するということが挙げられます。

子育て世帯などで、子供が成人するまではしっかりと返済プランを立てたいという場合などには非常に便利な金利タイプですね。

固定期間選択型のデメリット

固定期間選択型のデメリットとしては、固定金利期間終了後に金利が上昇すると返済額が増加してしまうこと、借入時に固定金利期間終了後の返済額が確定しないので返済計画が立てにくいことが挙げられます。

返済額が増加するというのは特に注意が必要で、固定期間選択型では当初の金利に加えて更に金利が上乗せされるものもあるんですね

固定期間選択型を利用する際には、固定期間終了後のの金利が正確にいくらになるのかをチェックするようにしましょう。

全期間固定型

全期間固定型はその名の通り、支払い期間の全てにおいて固定金利が適用される金利タイプです。

『フラット35』というサービスがかなり有名で、全期間固定型=フラット35と思ってもらって大丈夫です。

ただし、10年ほどで優遇がなくなると、お得になっていた金利が元に戻ってしまうので、実際には10年後以降から金利が少し上がります。

全期間固定型のメリット

全期間固定型のメリットとしては借入時に返済期間全体の返済額が確定できることと、借入時に市場金利が上昇しても返済額が増加しないことが挙げられます。

全期間固定型のデメリット

全期間固定型のデメリットとしては貸し出し金利が変動型に比べて高いこと、借入時に市場金利が低下しても返済額が減少しないことが挙げられます。

貸し出し金利が高い理由としては、今後市場金利が上がってしまった場合に、金融機関側が莫大な損をしてしまう可能性があるからですね。

つまり、金利は高いけれど、上手く利用できればそれに見合うだけの価値がある金利タイプということになります。

ちなみに金利が安く表示されているローンでは、『団体信用生命保険』に入っていない場合があるので注意が必要です。

団体信用生命保険とは住宅ローン契約者がローン返済の途中で亡くなってしまった場合に、ローンが免除される保険のことです。

各金利を選択した人の割合

住宅金融支援機構HP

こちらが過去7年間の住宅ローン利用者が選択した金利タイプの割合です。

変動型が5割、固定型が5割といった感じで、変動か固定かで分ければそこまで人気に差はないように思えますが、変動型の審査が通らずに固定型にしているという方もいるので、実際のところ変動型の方が結構人気があります。

ただし、変動型の方が人気があるからといって変動型を選ぶのは危ないので、人に頼らずに自分自身で判断をすることが大切です。

住宅ローンでおすすめの金利タイプ

全期間固定型がおすすめ

個人的には『全期間固定型』をおすすめします。

ただし、後ほど解説しますが、変動型を否定しているわけではなく、条件付きであれば変動型も同じくらいおすすめしています。

以下全期間固定型をおすすめする理由について触れて、その後条件付きで変動型をおすすめする理由について触れていきます。

固定型はリスクが小さい

これから先、金利が上がるのか下がるのかということは誰にも分かりませんが、現在は低金利なので、金利が下がってしまう幅と、上がってしまう幅では理論上明らかに後者の方が大きいです。

特に変動型では、未払利息の発生などが原因で固定型よりも支払いが困難になる可能性が高く、最悪自己破産という形になることは押さえておく必要があります。

そのため、リスクが小さいのは全期間固定型といっていいと思います。

家を買われる動機や目的は人それぞれだと思いますが、ほとんどの方が『家で安心したい』という思いを持っていると思います。

全期間固定型は金融機関がリスクを負う分、金利が変動型よりも0.8%程度と高いですが、安心感を求める家の購入において『損得』と『リスク』を秤にかけて損得を選ぶ必要性はないんじゃないかというのが個人的な考えです。

金利が上がる可能性が高い

HARVEYROAD JAPAN

『日本は不景気だからバブル時代並みに金利が上がる可能性はほとんどない』という風に考えている方もいるかと思いますが、金利がバブル時代並みに上がる可能性は意外と高いと思います。

というのも、金利の上昇は景気に伴わない国債の値崩れなどによっても簡単に引き起こされてしまうリスクがあるからですね。

例えば、仮に、国債の値崩れが起きたと仮定すると国は何としても国債を買ってもらう必要があるので、苦肉の策として国債の金利を上げて国債の投資価値を高めざるを得ません。

このように考えると、いつ金利が急激に上がってしまってもおかしくないというのが個人的な意見です。

ただし、国債がどうなるかは意見が割れる問題なので色々な方の意見と併せて参考にしてもらえればと思います。

投資に肯定的な方は変動金利もおすすめ

変動金利は2009年からずっと金利が変化しておらず、これまでのところは変動金利を選んだ方が得をしている状態が続いているのも事実です。

そのため、この先も金利が変わらないだろうと考えるのであれば、現状、金利が安い変動金利を選択することもありだと思います。

ただし、国債の値崩れなどで金利が暴騰するような事態に備えておかなければ最悪自己破産ということになる可能性があるので、変動金利で浮いたお金を投資に充てて、金利上昇のリスクに備えながら資産を増やしてことを強くおすすめします

こうすることで、金利が上がってしまった場合にも資金に余裕が生まれやすいので、自己破産を回避できますし、金利が上がらなかったら上がらなかったで資産が増えてかなりお得です。

金利タイプは変えられる?

金利タイプの選択は非常に難しいので、金利タイプを選択した後に金利タイプを変更したいということがあるかと思いますが、

10年目以降であれば、住宅ローンを他の金融機関に借り替えることも可能です。

そのため、もし仮に一番お得そうな金融機関でローンを組むことができたとしても10年後には1度ローンの見直しをして、必要そうであれば借り換えを検討することをおすすめします。

ちなみに交渉自体は10年経過せずともできるので、早く借り換えたいという方は交渉をしてみるのも手だと思います。

まとめ:自分で金利タイプを判断しよう!

住宅ローンの金利タイプについて大枠が掴めたのではないかと思います。

住宅ローンは物事の考え方によって、選ぶ金利タイプが変わってくるのが当たり前だと思いますので、最終的には自身の考え方に沿った金利プランを選ぶ必要があります。

とはいえ、判断が難しいので、まだ決めきれないという方も焦らずに他の方の考えなどを参考にしてどちらがいいかをじっくりと検討されるといいと思います。

記事を通して少しでもお役に立てたら幸いです。

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