投資を始めようと思われた方が最初にぶつかる壁が、FXと株どっちがいいのかということではないでしょうか?今回は投資を始めたいけどFXと株で迷っているという方に向けて2つの違いとどちらがおすすめかをサクッとお伝えします。
結論:株もFXもやればいい
結論ですが、『株もFXもやればいい』ということだけは最初にお伝えしておきます。両方のうち一つしか選択できないわけではないということは最初に押さえておきましょう。
とは言え、時間がなかったり、一つに集中したかったりして、どうしても一つに絞りたい方いらっしゃると思うので、以下どちらがおすすめかどうかについて解説していきます。
FXと株の違いとは?
株とFXどちらかを選択するならやはりそれぞれのメリット・デメリットについて正しく理解する必要があります。以下FXと株のメリット・デメリットについて3つの違いから解説します。
- 必要な資金
- 難易度
- 投資の目的
必要な資金が違う
1つ目にFXと株では始めるのに必要な資金が違います。多くの方は投資に充てられる資金に限りがあると思うので、始めるにあたって必要な資金が少なければ単純にハードルが低く、魅力的に感じられるかと思います。
FXと株では必要な資金は株のほうが少ないです。これまではFXの方が必要な資金が少なくて済むと言われていましたが、単元未満株(ミニ株)の登場で1株から株を買うことができるようになったので株のほうが少額で始めることができるようになりました。
具体的にはFXは4000円、株は500円程度から始めることができます。また、株は500円のみで直接取引できるのに対して、FXはレバレッジと呼ばれるものをかける必要があり、実際には10万円必要なので注意が必要です。
レバレッジというのは、自分が持っているお金を数倍から数十倍にして取引を行うことです。例えば1000円しか持っていなくてもレバレッジを10倍にすると1000円の10倍の1万円から取引をすることができます。
FXは実際には10万円資金がなければ始めることはできませんが、レバレッジを25倍かけることで4000円から始められるというカラクリになっているわけです。
初心者の方が誤解を招かないようにFXは10万円から始められるというのが適切かもしれません。FXは4000円からという謳い文句には注意するようにしましょう。
難易度が違う
3つ目にFXと株では難易度が違います。理由としてはレバレッジと投資信託の存在が挙げられます。
レバレッジ
まずFXではレバレッジが25倍(海外では数百倍)、株では3倍かけることが可能です。このレバレッジですが、大きくなればなるほど利益が大きくなる分、リスクも大きくなるので難易度が高くなります。
例えばFXで4000円にレバレッジを25倍かけて10万円で取引を始めたとすると、10万円の5%分、つまり4000円の損失が出てしまうと取引を継続することができなくなってしまいます。

しかし、株と同じようにレバレッジを3倍で取引したと仮定すると、約33%の3万3333円の損まで取引を継続することができます。
株にしても為替にしてもずっと下がり続けるということはなく、下がればいつかどこかで転換して上昇に転じます。しかし5%下がり続けてから上昇に転じるのか、それとも33%下がり続けてから上昇に転じるのかはわかりません。
ただ確実に言えることは5%まで下がり続けるうちに上昇に転じる確率よりも、33%まで下がり続けるうちに上昇に転じる可能性の方がはるかに高いということです。
ですからレバレッジが大きいと、レバレッジが低い場合やレバレッジをかけていない場合に比べてはるかに退場になる可能性が高いので、その分難易度が高いと言えます。
ただFXでもレバレッジをどの程度かけるのか、かけないのかは自由なので、そういった場合はリスクは変わりません。
投資信託
次に株には投資信託というものがあります。これはプロの投資家に資金の運用を委託するというもので、手数料を払うことで初心者でも簡単に投資ができる仕組みになっています。
そのため、自身で取引を行うFXよりもはるかにリスクが低いと言えます。もちろん、投資信託を利用しないのであればFXと難易度は変わらないですが、選択肢の1つとしてそういったものがあることはメリットであるといえます。
投資の目的が違う
3つ目にFXと株では投資の目的が違います。先ほどレバレッジについてお伝えしたように、FXでは国内で25倍、海外では最大数百倍のレバレッジをかけることが可能です。そのため短期間でたくさん利益を出そうとなるとFXに軍配が上がります。
一方で長期的に資産を増やしたいとなると、iDeCoや積み立てNISAなどでお得に積み立てができる株に軍配が上がります。
株とFXどちらがご自身の資産運用の目的にあっているのか判断することが大切です。短期間で大きな利益を出したいという方はレバレッジがかけられるFX、長期的に資産を運用したいという方は株がおすすめです。
初心者には株とFXどっちがおすすめ?

次にどちらがおすすめかということですが、初心者におすすめなのは株です。理由は以下の3点です。
- 必要資金が少ない
- 信用取引が必要ない
- 難易度が低い
必要資金が少ない
先ほどもお伝えしたように株のほうが少額から始めることができます。必要な資金が少なくて済むということはそれだけ気軽に始めやすいので、これから始める方にはおすすめです。
また、初心者のうちは損をすることも多いですが、割合で損をする場合にも資金が少ないほうが損失額が小さいのでそこも嬉しいポイントかと思います。
例えば10万円で10%分の損は1万円ですが、1000円で10%分の損はたったの100円です。このように資金が少なければそれだけリスクが低い状態で経験を積むことができるわけです。
ただし資金を増やさなければ利益は大きくならないので、慣れてきたら徐々に資金を増やしていくことも大切です。
信用取引に制限がある
2つ目の理由が信用取引に制限があるということです。これには賛否両論あるかもしれませんが、FXのようにレバレッジを25倍かけられるのは初心者にとってリスクが大きいと思います。
もちろん、慣れてくればレバレッジをかけられるというのは選択肢の一つとして魅力的だと思います。ですがあくまで初心者におすすめということであればレバレッジが3倍までに制限されている株のほうがおすすめです。
難易度を下げられる
3つ目の理由が難易度を下げられるということです。
先ほどお伝えしたように株には投資信託があります。投資信託では『どんな金融商品』に、『毎月いくら投資するか』の2点だけを選ぶだけでプロが資金の運用をしてくれるので、初心者でも簡単です。
また、過去のデータを見てもリスクが小さく、利益もしっかりと出ていて、簡単なだけでなく利益の出る投資対象となっています。
ただし、投資信託によっては悪質なものがあるので選ぶ際には注意が必要です。
まとめ:資金を運用して、資産を増やそう!
- 初心者には株のほうがおすすめ
- 実際にはどちらか一方を選ぶ必要はない
- 実際に両方試して判断するのもアリ
FXと株の違いについて理解が深まったのではないでしょうか?大切な資産を運用するわけなので情報を鵜呑みにせずに色々な情報を集めたり、実際に試してみたりして判断することが大切だと思います。大切なのはどちらを始めるのかということよりもどちらを継続していくかということではないでしょうか?
記事を通して少しでもお役に立てたら嬉しいです。