ファンダメンタルズ分析・テクニカル分析とは何か?やり方と違いを分かりやすく解説

最低限の株用語

今回は株価を予測する2つの方法、『ファンダメンタルズ分析』と『テクニカル分析』について解説します。

株価を予測することができれば、株の買い時と売り時が分かるようになるので、株で失敗をするリスクが軽減されます。

今後に非常に活きる内容となっているのでこの機会に押さえてもらえればと思います。

ファンダメンタルズ分析・テクニカル分析とは何か?

株価を予測する方法のこと

ファンダメンタルズ分析・テクニカル分析というのはどちらも株価を予測する方法のことです。

ファンダメンタルズ分析は、業績で予測する

ファンダメンタルズ分析は、会社の業績から株価が今後どう動くかを予測します。

一般的に、会社の業績がよくなれば株価も自然と上がるので、その仕組みを使って株価が上がるか下がるかを考えていくわけですね。

テクニカル分析は需給のバランスで予測する

テクニカル分析は、株を買いたい人と売りたい人のバランスで株価が今後どう動くかを予測します。

一般的に、株を買いたい人が多ければ株価が上がり、売りたい人が多ければ株価は下がるので、その仕組みを使って株価が上がるか下がるかを考えていくわけですね。

ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析はどちらが正しいということはなく、どちらもメリット・デメリットがあるので使い分けることをおすすめします。

ファンダメンタルズ分析のやり方

ファンダメンタルズ分析は、指標と呼ばれるものを用いて行われる場合が多いです。

指標というのは、その数値をみるだけである程度の判断基準が得られるもののことです。

例えば、『偏差値』は50未満だと平均以下、50以上であれば平均以上という風に数値を見るだけである程度の判断をすることができますよね。

ファンダメンタルズ分析でよく用いられる指標としては、PERPBRPEGレシオROA・ROEなどがあります。

また指標の一種として売上高、経常利益自己資本比率、流動比率などの『財務指標』も倒産リスクを見るためによく用いられます。

基準値は指標によって異なるので、詳しい判断基準を確認したい場合には各指標の目安を確認する必要があります。

各指標の使い方

PER

PERは15倍を基準に15倍未満であれば株が割安、15倍以上であれば株が割高と判断します。

PBR

PBRは1倍を基準に、1倍未満であれば株が割安、1倍以上であれば株が割高と判断します。

PEGレシオ

PEGレシオは1倍以下であれば割安、2倍以上なら割高と判断します。

ROA

ROAは2%を基準に2%未満であれば経営が下手、5%以上であれば経営が上手いと判断します。

ROE

ROEは10%を基準に10%未満であれば経営が下手、10%以上であれば経営が上手いと判断します。

自己資本比率

自己資本比率は20%未満であれば倒産リスクが高いと判断します。

流動比率

流動比率は100%未満であれば倒産リスクが高いと判断します。

テクニカル分析のやり方

テクニカル分析は、チャートの形ととインジケーター見て行われる場合が多いです。

チャートというのは、上のような株価の推移を表したグラフのことで、インジケーターとはチャートと一緒にセットで図示できる指標のことです。

チャートの見方については以前解説しているので興味のある方は参考にしてもらえればと思います。

具体的なインジケーターとしては、移動平均線、移動平均線乖離率出来高MACD支持線・抵抗線があります。

テクニカル分析も指標を用いて行いますが、区別しづらいので、今回はテクニカル分析で利用する指標のことはあえてインジケーターと呼びます。

各インジケーターの使い方

移動平均線

移動平均線をチャートが上抜ければ上昇トレンド、下抜ければ下降トレンドになる。

移動平均線乖離率

移動平均線乖離率の線をチャートが越えれば、トレンドが転換する可能性が高い。

出来高

出来高が多ければ株価が上昇しやすく、トレンドも継続しやすい。

MACD

MACDが大きいと価格変動率が大きい。

支持線・抵抗線

支持線・抵抗線に株価が近づくと株価が反発しやすい。

ちなみにトレンドというのは株価がどう変化していく流れにあるかのことです。株価が上昇していく流れのことを上昇トレンド、下降していく流れのことを下降トレンドといいます。

ファンダメンタルズ分析・テクニカル分析の違い

予測できる期間が違う

一般的にファンダメンタルズ分析は中長期の株価予測、テクニカル分析は短期の株価予測に用いられることが多いです。

ファンダメンタルズ分析が中長期で用いられるのは、テクニカル分析で株の需給を1年後まで見ることはまず不可能だからですね。

一方で、テクニカル分析が短期で使われるのは決算の発表などがなく、業績の変化が読み取れない日の株価の値動きを予測することはファンダメンタルズ分析では難しいからです。

つまり、中長期的な株価予測にはファンダメンタルズ分析を使いつつも、株を売買するタイミングでは短期的な株予測のためにテクニカル分析も使う必要があるというわけです。

テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析の注意点

テクニカル分析は迷信である

実はテクニカル分析はすでに迷信であるという研究結果が発表されていて、株価予測はできないということが明らかになっているんですね。

そのため、テクニカル分析、特にインジケーターを信用しすぎては危険です。

というのも実際にインジケーターがあてにならないということがよくあるからですね。

もちろん、テクニカル分析を理解することで、株の売買のタイミングで迷う機会が減ったり、短期間でも利益を狙いやすくなったりといったメリットはあるので、酒田五法からでも知ってもらえればと思います。

ファンダメンタルズ分析は昔ほど効果がない

ファンダメンタルズ分析は、ウォーレンバフェットなどの億万長者になった方が積極的に利用していた株価予測の方法ではありますが、当時と今では、情報量が違うということに注意してください。

当時は、現在のようにネット上で簡単に企業の決算書を見たりすることができなかったため、企業の情報を得てファンダメンタルズ分析をすることで、株価を予測し、利益を狙いやすかったですが、今となっては、投資家のほぼ全員が同じような情報を入手することができるわけですから、ファンダメンタルズ分析で有望な会社の株価にはすでにそういった期待が組み込まれている場合が多いです。

そのため、いくらファンダメンタルズ分析をしても、先例のようにうまくいくわけではないということは押さえておく必要があるのかなと思います。

相対的にテクニカル分析の必要性が増しているともいえますね。

まとめ:2つの分析方法を用いて株価を予測しよう!

  • ファンダメンタルズ分析・テクニカル分析とは株価を予測する方法のこと
  • ファンダメンタルズ分析は業績から株価を予測する
  • テクニカル分析は需給のバランスから株価を予測する
  • どちらも有効なので使い分けがおすすめ

ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析について大枠が掴めたのではないかと思います。

株をやるのであれば積立投資であったとしても株価を予測する必要があると思いますので、この機会に興味を持って各指標についても知ってもらえればと思います。

記事を通して少しでもお役に立てたら幸いです。

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