株をこれから始める方、株初心者の方は証券会社をどういった基準で選んでいけばいいか分からないのではないかと思います。
私自身証券会社選びについてよく分からないまま株を初めてしまった経緯があるので、今回は同じような境遇の方にどのような基準で選ぶべきなのか、そしてどの証券会社がそれらの基準から見ておすすめなのかについて解説しようと思います。
証券会社選びの基準
まず証券会社選びの基準ですが、初心者の方は
- ツールの便利さ
- 手数料の有無
- 少額から始められるか
の3点で判断されるとよいのではないかと思います。
ツールの便利さ
まず一つ目にツールの便利さを重視することをおすすめします。
私も含め、株をこれから始められる方は手数料などは気にしてもあまりツールの便利さには目がいきにくいのではないかと思います。
しかし、実際に株の売買を始めると、どうしてもツールの便利さというのが大切になってきます。そして、それらのツールは各証券会社によって大きく異なっているので、つまり、証券会社選びが大切ということになってきます。
ツールといってもなかなかイメージがつきにくいかもしれませんが、以下の画像を比較してもらうとその差がわかるかと思います。
左の画像は、楽天証券のツールで、右の画像はSBIネオモバイル証券のツールです。
左の方は色々な情報が網羅されているのに対して、右の方は左と比較するとスカスカな感じがします。株を売買する際にどちらのツールを使った方が便利かということはいうまでもないですよね。
手数料の有無
次に手数料の有無、または手数料の高さです。
これは多くの方が一番に気になることかと思います。
手数料は株を売買するごとにかかってしまうので、積み立て投資などで取引回数が多い場合や、そもそもの取引金額が小さい場合には相対的に負担が大きくなってくるので大切な要素です。
無料といっておきながら、『初回3回まで』『1ヶ月間のみ』などという制限をかけている詐欺紛いの証券会社もあるので初心者の方は十分に注意をしていただければと思います。
少額から始められるか
最後に少額から始められるかということです。
株を始めるにあたって初心者の方がいきなり数十万円のお金を使うというのはかなりハードルが高いと思いますので、やはり最初は少額から始められる証券会社を選ぶのがいいのではないかと思います。
少額から始められる証券会社には
- 投資信託などで少額からの積み立て投資が可能なもの
- 個別株の単元未満株が購入可能なもの
の大きく2種類があり、これは個人の好みによって判断されるといいと思います。この判断基準についてもあまりよく分からない方が多いと思いますので簡単に解説を加えます。
投資信託
投資信託とは、プロに資金の運用を頼むというもので、自分で取引をせずに済むというメリットがあります。一方で、自分自身でどの株を買うかといったことは判断できません。
主に毎月積み立てていく長期的な投資が主で、10年後、20年後さらには40年後と言った将来のための資産形成に向いています。
毎月100円から積み立てを始めることができる証券会社もあり、手軽に始めることができるのが非常に魅力的です。
単元未満株
単元未満株というのは100株未満で買える株のことです。通常、株は100株単位での売買しかすることができません。しかし、一部の証券会社では100株でなくとも1株から株を買うことができます。
1株から買えることで、必要な資金が少なかったり、気軽に始められたりするなど初心者にとってはとても魅力的になっています。
自分が好きな銘柄を買える点で投資信託と異なっており、そのため、投資信託よりも自分で勉強をすることの必要性が高いですが、場合によっては投資信託よりも高い利益を出すことも可能です。
こちらも100円程度から買うことが可能で、手軽に始めることができるので初心者の方にはおすすめです。
おすすめの証券会社1つ目
私がおすすめする証券会社の1つ目は『楽天証券』です。
楽天証券は先ほどの基準でいうと、ツールの便利さと投資信託の少額投資でトップに君臨する証券会社です。
以下、楽天証券の強みと弱みについて簡単に解説します。
強み
楽天証券の強みは以下の4つです。
- ツールが充実している
- 楽天ポイントで売買できる
- 投資信託が魅力的
- マネーブリッジ
ツール
楽天証券の1つ目の強みがツールです。
楽天証券ではパソコンで、『MARKET SPEED』、スマートフォンで、『iSPEED FOR MOBILE TRADING』を利用することが可能です。
先ほどもお見せした画像はパソコンのツールですが、スマホ版であっても楽天証券のツールは情報が網羅されていてかなり便利です。

上の画像がパソコン版、下の画像がスマホ版のツールです。
パソコンのツールはもちろんですが、特にスマホのアプリは他の証券会社のものと比較して頭ひとつ抜けているので、スマホで取引を行う予定の方は利用を検討してみてはと思います。
楽天ポイントで売買できる
楽天証券の2つ目の強みは楽天ポイントが貯まる、かつ貯まったポイントで株を買えるということです。
ポイントを貯める機会は非常にたくさんあり、
- 個別株の取引手数料の1%を還元
- 投資信託に積み立て投資した金額の1%を年6000ポイントを上限に還元(クレジット決済)
- 投資信託の残額10万円ごとに4円分のポイントを付与
- 楽天証券のポイント投資でポイントが+1倍になる
など様々な場面でポイントを獲得することができます。
ただ、先ほどの証券会社選びの判断基準でポイントの有無を紹介していないように、証券会社選びではポイントはおまけ程度に考えておくのがいいと思います。
もちろんお得なことに変わりはないので、ツールにも魅力を感じるのであれば楽天証券を選択して間違い無いかと思います。
投資信託が魅力的
楽天証券の3つ目の強みは投資信託が魅力的であるということです。
楽天証券では2020年時点で2679本の投資信託を選択でき、かつ100円からの積み立て投資が可能です。
投資信託の本数については、他の大手証券会社である野村證券が1100本弱、松井証券が約1200本であることを見てもかなり多いことが分かると思います。
また100円から積み立て可能というのも斬新かつかなり初心者目線で魅力的です。
また、この投資信託ですが、さらにノーロードと呼ばれる手数料が無料のものも多いということで楽天証券でかなり人気のある投資対象となっています。
今まで投資のハードルが高いと感じられてきた方は100円から手数料無料で始められるので試してみてはと思います。
マネーブリッジ
楽天証券4つ目の強みはマネーブリッジという仕組みです。
楽天証券は提携する銀行である楽天銀行とマネーブリッジという仕組みで講座を連携させることによって2つの口座間で自動で入出金することができます。
また、このマネーブリッジを設定することで楽天銀行の預金に最大金利0.1%が適用されます。
これはゆうちょ銀行やみずほ銀行などの金利が0.001%であることを考えると100倍にもなるのでかなり高い金利であることがわかるかと思います。
『預金でも利益を得たい』という方はマネーブリッジも併せて活用してみてはと思います。
弱み
ここまで楽天証券の強みに関してお伝えしましたが、楽天証券のデメリットについても簡単に触れておきたいと思います。
楽天証券の弱みとしてはiDeCo(イデコ)のラインナップで明らかにSBI証券に劣っているということが挙げられます。
ですからイデコに関しては楽天証券はあまりおすすめできないです。
積み立てNISA(ニーサ)やNISAではなくイデコで積み立てていくという方は現段階で言えばSBI証券を利用した方がいいと思います。
おすすめの証券会社2つ目
おすすめの証券会社2つ目は、SBIネオモバイル証券です。
楽天証券がツールの便利さで優れていたのに対して、SBIネオモバイル証券は株初心者向けという点で優れています。
以下その強みと弱みを簡単に解説します。
強み
SBIネオモバイル証券の主な強みは、以下の3つです。
- 手数料が無料であること
- 単元未満株の売買ができること
- Tポイントで株を買えること
手数料が無料
SBIネオモバイル証券の1つ目の強みは手数料が無料であるということです。正確にいうと、毎月220円のサービス料金を払うことで、月50万円未満の売買が無料になります。
また、この220円のサービス料を支払うと、200円分の株を買うことができるポイントが貰えるので、毎月実質20円で手数料無料の売買が行えるというわけです。

ただ上の表を見るとわかるかと思いますが、毎月の売買金額が50万円を超えてしまうと、サービス料が増えていってしまうので、注意が必要です。
こうしたことを踏まえるとSBIネオモバイル証券は毎月50万円以下の売買しか行わない方には非常にお得な証券会社と言えそうです。
単元未満株が買える
SBIネオモバイル証券の2つ目の強みは単元未満株の売買ができるということです。初めの方にお伝えしたように、単元未満株を売買することができる証券会社は限られています。
ですから、単元未満株を売買できる証券会社はそれだけでも強みであると言えますが、SBIネオモバイル証券はそれ以外にも手数料が無料であったり、Tポイントでも売買できたりと他の単元未満株を売買できる証券会社よりも優れている部分が多かったので、今回はおすすめさせていただきました。
単元未満株が売買できる他の証券会社としてはワンタップバイがありますので、興味のある方はこちらも併せて調べてみて、参考にしていただけたらと思います。
Tポイントで売買できる
SBIネオモバイル証券の3つ目の強みがTポイントで株を買えるということです。
ファミリーマートやガソリンスタンドなど様々な場面で貯めることができるTポイントですが、SBIネオモバイル証券ではこのTポイントで株を買うことができます。
日頃からTポイントを溜めていたり、お金を使わずに株を始めたいという方にはかなり魅力的なのではないかと思います。
弱み
SBIネオモバイル証券の弱みはツールです。
最初に比較で出させていただいたようにSBIネオモバイル証券のツールは他の証券会社のツールと比較して充実していません。(失礼!)
そのため、SBIネオモバイル証券のツールを用いることは避けた方がいいと思います。
ただ、このツールの弱みに関しては、その他の証券会社のツールを利用することで簡単に対処することができます。要するに、ツールは他の証券のものを用いて、実際の売買はSBIネオモバイル証券で行うわけです。
『それって大丈夫なの?』と思われる方多いかもしれませんが、投資家の中ではこういった証券会社の使い分けは当たり前に行われています。
現に私もツールは楽天証券、売買はSBIネオモバイル証券という風に使い分けを行っています。
これまで1社に絞り込もうと思われていた方も、2社まで選ぶつもりで改めて証券会社選びをしてみてはと思います。
まとめ
- 証券会社は、ツール・手数料・単元株の可否で判断するのがおすすめ
- 楽天証券はツールで証券会社トップ
- SBIネオモバイル証券は初心者に魅力的な証券会社
- 証券会社は使い分けをするのがおすすめ
気になる証券会社は見つかったでしょうか?証券会社は後から変えることも可能なので、気になった証券会社で気軽に始めてみるのもアリかと思います。今回紹介できていない他の証券会社のいいところも見た上で参考にされてみてはと思います。
これから株を始める方や株初心者の方のお役に立てれば幸いです。