ETFという言葉を聞いたことがある方多いのではないかと思います。
ただ、この『ETF』、何を意味しているのかかなり分かりにくいのではないかと思います。
そこで今回はETFとは何かということについて、初心者の方でも分かりやすいように解説していきます。
ETFとは何か?
ETFは日本語で上場投資信託といい、証券取引所に上場している投資信託のことを意味します。
またETFは英語の頭文字をとったもので、正式にはExchange Traded Fundの略です。
Exchange=証券取引所
Traded=取引される
Fund=投資信託
という意味なので直訳すると、証券取引所で取引される投資信託ということになります。
投資信託というのは、いろんな人からお金を集めてプロがまとめて資金を運用すること、またはその運用機関のことを意味します。
ETFと投資信託の違い

先ほどお伝えしたように、ETFは『上場している』投資信託のことです。
これは裏を返せば一般的な投資信託は上場していない、つまり未上場であるということで、上場しているかしていないかというのが、一般的な投資信託とETFの大きな違いになります。
また、上場しているかそうでないかで取引の方法も異なってくるので、手数料なども変わってくる場合があります。
ETFのメリット・デメリット
ETFとは何かについてはある程度理解できたのではないかと思います。
次にもっと理解を深めるためにETFのメリット・デメリットについて簡単に触れていきます。
ETFのメリット
ETFのメリットは以下の3点です。
- 少額から投資ができる
- 分散投資ができる
- 保有コストが低い
少額から投資ができる
ETFのメリットの1つ目が少額から投資ができるということです。
ETFは1万円〜10万円で購入することができるので、個別株を売買するのに比べて少ない資金で投資を始めることができます。
ただ、投資信託は楽天証券で100円から、個別株もSBIネオモバイル証券などで500円ほどから購入できることを考えると最近では大したメリットではないかもしれません。
とはいえ、10万円から購入ができるというのは『投資』というジャンルの中ではやはり少額の部類に入ってくるので、他のメリットと併せてETFの強みといえるのではないかと思います。
分散投資ができる
ETFのメリットの2つ目が分散投資ができるということです。
ETFでも、世界中の企業に投資をするものや全米の企業に投資をするものを購入することで、インデックス投資と同等のリスク分散をすることができます。
株初心者の方は、『分散投資をしろ』と言われてもどのように分散投資をすればイマイチピンと来ないのではないかと思います。
そういった時にETFを買ってインデックス投資をすれば、それだけで分散投資ができているので分散投資について気にする必要がありません。
分散投資についてよく分からないという方はETFから分散投資を始めてみるのも面白いのではないかと思います。
ETFは保有コストが低い
ETFのメリットの3つ目が保有コストが低いということです。
一般的にETFは投資信託に比べて保有コストが低い場合が多いです。
というのも、先ほどお伝えしたように投資信託が販売会社を通して販売されるのに対して、ETFはそういった販売会社を通さずに売買をすることができるからです。
保有コストが低いというのは、株初心者の方にとってかなりのメリットですから嬉しいポイントですね。
ETFのデメリット
次にデメリットについても併せてお伝えします。
ETFのデメリットは以下の2つです。
- 自動積み立てできない場合が多い
- 分配金再投資が自動でない
投資信託と違って自動積み立てできない
ETFの1つ目のデメリットが自動積み立てができない場合が多いということです。
インデックス投資では長期的に積み立てて投資をするのが主流ですが、ETFではこれを自動で行えない場合が多いです。
そのため、毎月自分でETFを購入するという手間が発生してしまいます。
投資信託では、自動積み立てできるものが多いので、手間がかかるという点で投資信託に劣っているのではないかと思います。
分配金再投資が自動でない
ETFの2つ目のデメリットが分配金再投資が自動でないということです。
ETFでは、株でいう配当のようなものが得られるわけですが、これをそのまま再投資してくれる仕組みにはなっていないということです。
投資信託では、分配金再投資を自動で行ってくれるところが多いので、この点でも投資信託に軍配が上がります。
分配金再投資は『複利』を生むために必須なので、これはかなりのデメリットといえるのではないかと思います。
ETFを購入する際はこれら2つのデメリットについて理解しておくことをおすすめします。
知っておくと便利なETF
ここまでETFについてお伝えしましたが、有名かつ、知っておくと便利なETFをいくつかご紹介しておきます。
VT

知っておくと便利なETF1つ目が、VTです。
VTとはバンガード・トータル・ワールド・ストックETFの略で、世界中の企業に満遍なく投資できるETFとしてとても有名です。
今後世界中の株価が全体的にみて上がると考えている方は購入を検討してみるといいのではないかと思います。
また、余談ですがVから始まるETFはほとんどバンガード(ヴァンガード)社が提供しているものなので抑えておくと便利かと思います。
VTI

知っておくと便利なETF2つ目がVTIです。
VTIとはバンガード・トータル・ストック・マーケットETFの略で、アメリカの企業に満遍なく投資できるETFです。
これも『V』とあるように、VTと同じでバンガード社の提供するETFです。
VWO

知っておくと便利なETF3つ目がVWOです。
VWOとはバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFの略で、新興国の企業に満遍なく投資できるのが特徴的なETFです。
これを買えだけで新興国全体のインデックス投資ができるわけですから、かなりの優れものと言えるのではないでしょうか?
ただ、VTやVTIと比較すると横這いなので、今後に期待ですね。
今後新興国の株価が上がると考えている方は購入を検討してみるのも面白いのではないでしょうか?
VYM

VYMとはバンガード・米国高配当株式ETFのことで、米国の高配当の企業に投資をするETFです。
米国の高配当株ETFは他にも色々ありますが、比較的有名なETFなのではないかと思います。
高配当は魅力的かもしれませんが、購入をするにあたってはデメリットも抑えておくことをおすすめします。
ETFの買い方

次にETFの買い方ですが、ETFは各証券会社で簡単に購入することができます。
上の画像は楽天証券でETFと検索した際の検索結果です。
ここに表示されているのがETFで、注文ボタンを押すことで簡単に購入することができます。
他にも、先ほどご紹介した米国のETFも注文することができます。

証券会社に口座を開設しているかたは検索→注文で簡単に購入できるので参考にしてみてください。
また、口座を開設していないという方も、口座を開設すれば簡単に購入できるので購入を検討してみてはと思います。
ETFを買うのにおすすめの証券会社
ETFを購入する際の証券会社としては、楽天証券またはSBI証券がおすすめです。
両社どちらも他社に比べてETFで優れていますが、
- 楽天証券では取引で楽天ポイントが付く
- SBI証券ではSBI住信銀行を使うと為替手数料を抑えることができる
というように、それぞれの良さがあるので、気に入った方を選ぶといいのではないかと思います。
まとめ:ETFをうまく活用しよう!
- ETFとは上場している投資信託のこと
- メリットも多いが、複利を自動で生み出せない点に注意が必要
- 初心者には投資信託と並んでかなりおすすめ
ETFについて理解が深まったのではないでしょうか?
これからどういった株を買うか悩んでいる方は候補として考えてみてもいいのではないかと思います。
記事を通して少しでもお役に立てたら幸いです。