【まさにチート!】『クロス取引』のやり方について解説

使えるテクニック

今回は、株主優待や配当金だけノーリスクで受け取りたいという方に非常に有用な『クロス取引』について仕組みとやり方を併せて解説します。

『クロス取引』とは?

クロス取引とは

クロス取引とは、株を買う際に一緒に空売りをする取引方法のことです。

例えるなら古着屋で服を買うときに、それと全く同じ服を一緒に売るような行為です。

空売りについてまだ知らないという方は先に空売りについて知っておくと理解が容易になるかと思います。

クロス取引をするとどうなる?

クロス取引を行ってしまうと損失と同時に利益も相殺されてしまうので、一見役に立ちそうにありませんが、こと株主優待と配当金目当ての投資家にとっては非常に役に立ちます。

株主優待銘柄の株の値動き

通常、株主優待がもらえる人気な銘柄というのは権利付き最終日に向けて株価が上昇、そして権利落ち日を過ぎると『株主優待の分だけ』株価が下落します。

権利付き最終日とは株を保有しておくと株主優待がもらえる日のことで、権利落ち日とは株を売ってしまっても株主優待がもらえる日のことです。

そのため、株主優待を貰いたくても、トータル的に得をするためには株価の値下がりを気にする必要があるわけです。

しかし、クロス取引を行うと利益も損失も出さないで、株を保有しておくことが可能になります。

つまり、株主優待がもらえる権利付き最終日前から権利落ち日にかけてクロス取引を行うことで、『安全に株主優待だけゲットして逃げる』ということが可能になるわけです。

クロス取引はどれくらいお得?

クロス取引をするにあたっては、株主優待分の利益を見込むことができますが、現物買いと空売りにちょっとした手数料が発生します。

現物取引手数料はいくらかかる?

SBI証券の現物取引手数料

上の「現物買いにおける手数料一覧」はSBI証券のものですが、大体100円から500円の手数料がかかることが分かります。(スタンダードプランと仮定)

50万円を超えてしまうと、一気に手数料が上がるので1株5000円以下の銘柄を狙うと良さそうです。

信用取引手数料はいくらかかる?

SBI証券の信用取引手数料

こちらの信用取引手数料一覧もSBI証券のものですが、大体100円から400円の手数料が発生することが分かります。

このようにクロス取引は完全無料で使えるテクニックというわけではありませんが、株主優待で得られるメリットを考慮するとそれでもかなりのメリットがあるのではないかと思います。

オリックス(8591)でクロス取引をした場合

例えば、株主優待で人気のある『オリックス(8591)』は1株1500円の株を100株保有することで5000円相当のカタログギフトがもらえます。

100株の約定金額は約15万円なので、取引手数料は115円(現物買い)+148円(空売り)=263円となりますが、これはクロス取引の始めにかかる費用なので、クロス取引終了時にかかる費用を考慮すると263円の2倍、つまり526円が手数料のおおよその合計と考えることができます。

結果:526円の手数料で5000円相当のギフトがもらえる…

これはやらない手はないくらいお得と言えるのではないかと思います。

制度信用取引に注意しよう!

クロス取引のやり方に入る前に、クロス取引の注意点について軽く触れておきます。

クロス取引は基本的に安全ですが、同じようにクロス取引をする方が増えると、『制度信用取引』での空売りの手数料が増える場合があります。

ちなみに、制度信用取引の手数料が増えることを逆日歩といいます。

また、この『逆日歩』は株を保有している期間、毎日発生する仕組みとなっていてかなり陰湿なので制度信用取引を利用する際には絶対に確認するようにしてください!

『一般信用取引』では発生しないので、クロス取引をする際には『一般信用取引』を選択するようにしましょう。

『一般信用取引』では逆日歩が発生しないので、クロス取引をする際には『一般信用取引』を選択することをおすすめします。また、一般信用取引と制度信用取引は株を空売りする際に選択することができます。

誰でもできる!クロス取引のやり方

クロス取引のやり方は至ってシンプルです。

ただ、手順を間違えてしまうと損をしてしまう可能性もあるのでしっかりと流れを理解した上で実践するようにしてください。

まだ証券会社の口座を作っていないという方は先に証券会社の口座を作る必要があります。口座開設の方法に自信がない方はこちらで解説をしているので参考にしてみてください。

手順1:株を買うと同時に空売りをする

まずは株を買うと同時に空売りを行います。

タイミング

タイミングに関してですが、権利付き最終日前には株を買っておく必要があるので、権利付き最終日の数日前には、株を買うと同時に空売りをしておきましょう。

ただ、あまりに早く行ってしまうと、空売りの期限が来てしまうので権利付き最終日の1週間前くらいに余裕を持って実行しておくといいのではないかと思います。

取引量

取引量は、株を買う量も、空売りをする量も同じにしましょう。

下手に、「株価が下がりそうだから空売りの割合を多めにしよう」なんて考えてしまうと、お得に株主優待を得るという当初の目的が失われてしまうので、初めてクロス取引をするのであれば、まずは手堅くクロス取引をするというので十分なのではないかと思います。

手順2:権利落ち日に株の売却と買い戻しを行う

権利落ち日になったら株を保有しておく必要がないので、株を売ってしまいます。

タイミングに関してはいつでも大丈夫ですが、空売りの期限もあるので早めに済ませることをおすすめします。

また、株の売りと、空売りの買い戻しは損が出ないように同時に始値の成り行きで注文してしまいましょう。

株を売って、空売りの買い戻しを行えばクロス取引完了となります。

クロス取引完了

チートってことはクロス取引は違法?

クロス取引はチート?違法?

クロス取引は完全に合法です。

しかし、世間的にはクロス取引までして「株主優待が欲しいのか(怒)」と考えている方も一定数いるようです。

私個人としては『クロス取引』という知識を活かす行為自体は株の本質でもあると思いますので、全く問題ないと思います。

ただし、損得勘定ばかりしていると見失ってしまうものがあるというのも事実なので、あまり執着しすぎないように意識できるともっといいと思います。

クロス取引で一番喜んでいるのは手数料が儲かる証券会社です。あまり気に病まずにクロス取引をしてみましょう!

まとめ:クロス取引を利用して優待と配当金をゲットしよう!

  • クロス取引とは株を買うと同時に空売りをする取引方法のこと
  • クロス取引をすることでノーリスクで株主優待をゲットできる!
  • 手数料はかかるがお得なのでやらない手がない
  • 初心者でも順序を守れば簡単に実践できる!
  • クロス取引は合法なので堂々とやっていい

クロス取引の仕組みとやり方について理解が深まったのではないでしょうか?

株は『知っていると得する』というよりは、『知らないと損する』といったことの方が多いです。

今後もこういった知らないと損する情報を発信していきますので、ぜひ活用していただければと思います。

記事を通して少しでもお役に立てたら幸いです。

タイトルとURLをコピーしました