プロの投資家がチャートを見ているイメージがあって、チャートに抵抗を覚えている方も多いのではないかと思います。
今回はそういった方に向けてチャートのド基礎について解説します。以外と簡単なので諦めずに最後まで読んでいただければ幸いです。
チャートとは何か?

チャートとは株価を見るときに使う株価の値動きを示したグラフのことです。
チャートを見るだけでも色々な情報を得ることができますが、インジケーター(指標)と呼ばれるものと組み合わせることで更に今後の株価を予想することもできてしまいます。
インジケーターとは偏差値のようにその数値を見ることで現状を把握することを可能にする指標のことです。例えば偏差値70という数値を見れば多くの方は、成績がいいということがわかると思います。
株の場合は、今株価が高いのか?安いのか?ということや、今後株価は上がる傾向にあるのか?下がる傾向にあるのか?といったことをインジケーターを見ることで確認することができます。
チャートを見るためには?
初めて見る方はチャートをとても難解に感じると思いますが、チャートはロウソク足、移動平均線、出来高の大きく3つのことを理解すれば簡単に見ることができるようになります。
以下ロウソク足、移動平均線、出来高について簡単に解説します。
チャートの基礎1つ目:ロウソク足
ロウソク足とは?

先ほどのチャートを見ると長方形に何か突き出たものが並んでいますよね。これをロウソク足と言います。
このロウソク足は青と赤の2種類があり、世界標準だと青いロウソク足を陽線、赤いロウソク足を陰線と言います。
日本ではなぜか逆に設定している方が多いですが、今回は世界標準で進めます。
青いロウソク足が陽線
青いロウソク足、陽線は、その日の終値が、その日の始値よりも高くなったということを意味しています。
終値とは1日の最後つまり15時時点での株価のことを意味し、始値とは1日の最初、つまり9時時点での株価のことを意味します。
そして、長方形の底辺が始値、上辺が終値を示しています。
上と下に伸びている線は髭といい、その日の高値と安値を示しています。
上に伸びている髭を上髭、下に伸びている髭を下髭と呼ぶことが多いので押さえておくと便利です。
赤いロウソク足が陰線
赤いロウソク足、陰線は、その日の終値がその日の始値よりも安くなったということを意味しています。
陽線の場合と違って陰線では長方形の底辺が終値、上辺が始値を示しています。
上と下に伸びている線は陽線と同じでその日の高値と安値を示しています。
実践にロウソク足の意味を考えてみよう!

実際に上の陽線と陰線はどのようなことを表しているのか考えてみましょう。(時間をとる)
陽線は1日の株価が900円で始まり、950円〜1050円を上下して最終的に1000円で終わったということを意味しています。
陰線の方は1日の株価が1000円で始まり、950円〜1050円を上下して最終的に900円で終わったということを意味しています。
理解できましたか?まだ理解できていない方も、あきらめずにもう一度考え直してみましょう。
チャートの基礎2つ目:移動平均線
移動平均線とは?

チャートを見るとロウソク足の近くに細い線が一本あるのがわかると思います。この線のことを移動平均線と言います。
移動平均線とは簡単にいうと『直近の期間の終値を平均した株価を表す線』のことです。
この直近の期間は5日間、25日間など指定ができて、好きなように数字をいじることができます。一般的には直近20日間、25日間とする人が多いですが、短期・中期・長期のどの期間で投資をしているかでも設定すべき線が変わってくるのでうまく使い分ける必要があります。
また、期間を分けて3本設定することもできるので慣れてきたら短期(5日)・中期(20日)・長期(60日)のように同時に利用してみるのもおすすめです。
移動平均線の見方
この移動平均線ですが、見方はとても簡単です。
ロウソク足が移動平均線よりも上にあれば上昇トレンド、つまり株価は上昇していく流れにある、逆に下にあれば下降トレンド、つまり株価は下落していく流れにあるという風に考える基準に利用できます。
また、移動平均線とロウソク足が交わるときにトレンドが転換するということも言われています。(当たり前ですが)
移動平均線はこれらの考え方をクリアしておけば大丈夫です。
あとは先ほどもお伝えしたように移動平均線の日数をいじったり、移動平均線を複数利用して使ったりすることができるので調整をして自分だけの設定を見つけてみるのも面白いと思います。
移動平均線はかなり奥が深いので、興味のある方は学習を進めてみてください。
チャートの基礎3つ目:出来高
出来高とは?

一番下にある棒グラフは出来高というものを表しています。
出来高とは『その日にどれだけの株が売買されたのか』をあらわすもので、出来高が大きければそれだけその株が注目されているということを意味しています。
ですから好決算が発表されたり、その企業にとってプラスなことが起きた次の日などにはこの『出来高』が急増することが多いです。
出来高の見方は?
出来高の見方は至ってシンプルで、棒グラフが高ければ高いほど出来高が多いということを意味しています。
出来高の棒グラフに色がついていますが、これはその日のロウソク足が陰線だったのか、陽線だったのかをすぐに分かる様になっているだけで、出来高自体には何も影響はありません。
出来高に関しては棒が長ければ大きいということだけ押さえておけば大丈夫です。また、もっと詳しく出来高を見たい方は、『銘柄の名前+出来高』で検索をかけたり、アプリなどで細かい数値を確認することができるので試してみてください。
チャートはどこで見ることができるの?
チャートは各証券会社の提供するアプリや、インターネット上のウェブサイトで無料で見ることができます。
有料でチャートを見れるというサービスもありますが、基本的に有料も無料もチャートは同じなので、無料のもので大丈夫です。
楽天証券のアプリでチャートをみる
楽天証券ではチャートや決算、ニュースなどあらゆる情報を確認することができるアプリをスマホ用とパソコン用の両方で無料で提供しています。
株の万能アプリ『アイスピード』
初心者にはありがたい解説 有料でもおかしくないレベル
楽天証券が提供するスマホ用のアプリが、『アイスピード』です。アイスピードはスマホで株の売買からチャートの確認までこなすことができる万能アプリで、スマホで株の売買を行う方は必須のツールとなっています。
また、チャートの確認以外にも、企業の業績を数行で確認することができたり、決算などの資料をアプリ内で確認することができたりとめちゃくちゃ便利です。
楽天証券で口座開設をする際に得られるIDとパスワードさえあれば、Appストアなどからインストールして無料で利用することが可能です。
折角チャートを見ることができるようになったので、是非活用されてはと思います。
業界トップの分析ツール『マーケットスピード』

楽天証券ではスマホ用のツールだけでなく、パソコン用の超本格的なツールも無料で提供を行なっています。スマホ用のアプリと違って大画面で一度に色々な情報を得ることができるのが特徴で、チャートもこちらの方が見やすくなっています。
パソコンをよく使うという方にはこちらもおすすめです。
スマホ用アプリ、パソコン用アプリ使い分けると非常に勝手がいいです。
トレーディングビューでチャートを見る
アプリではなくウェブサイトでチャートを確認したいという方はトレーディングビューというチャートを見ることができるサービスがおすすめです。
こちらも無料ながらチャートの確認を十分にできるツールとなっています。
トレーディングビューの使い方や、設定の仕方は以前解説しているのでそちらを参考にしてみてください。
まとめ:実際にチャートを使って投資に役立てよう!
- チャートから様々な情報を得られる
- ロウソク足から始値、終値、高値、安値が分かる
- 移動平均線からトレンドがわかる
- 出来高から注目度がわかる
チャートの見方について理解が深まったのではないでしょうか?チャートを見ることは短期投資、長期投資どちらでも必須なので是非この機会に興味を持ってもらえればと思います。
チャートから株価の値動きを予測する分析方法のことをテクニカル分析というので、気になる方は『テクニカル分析』で検索してみるともっと詳しい情報を得ることができるのでおすすめです。
記事を通して少しでもお役に立てたら嬉しいです。