今回は、単元未満株で投資をしている方に向けて、買い増しやナンピンが有効なのか、そして単元未満株を買い増して合計100株になったらどういう扱いになるのかについて解説します。
単元未満株で買い増しやナンピンは有効?
結論からいうと単元未満株であっても、買い増しやナンピンは有効です。
よく、資金のない投資家の買い増しやナンピンほど意味のないものはないという考えを持っている方がいますが、資金が多い少ない関係なく買い増しやナンピンは有効です。
買い増しやナンピンがそれぞれ有効な場合
買い増しが有効な場合

買い増しが有効な場合は、株価が抵抗線をしっかりと抜けて上昇する見込みがある場合です。
抵抗線をしっかりと上抜けたタイミングでは、その抵抗線が今度は支持線として機能するので、株価が上昇していく可能性が高くなります。
抵抗線とは、株価が上がりにくく、下がりやすい株価のことです。
支持線とは、株価は下がりにくく、上がりやすい株価のことです。詳しくは以前解説しているのでそちらを参考にしてみてください。
ナンピンが有効な場合

ナンピンが有効な場合は、支持線が機能して、株価が下げ止まる見込みが高い場合です。
支持線がしっかりと機能している場合には、大口の投資家や機関投資家などが買い込みをしているので、それ以上株価が下落する危険性が比較的低いです。
そのため、ナンピンをリスクが低い状態で効果的に行うことができるんですね。
そもそもチャートの見方が分からないという方は初心者でも分かりやすい記事を作ってみたので興味があれば参考にしてみてください。
買い増しやナンピンで100株になったらどうなるの?
単元未満株であったものが、買い増しやナンピンを行うことで100株、つまり単元株となった場合は、100株をまとめて単元株として扱われることになります。
つまり、50株ずつ2回に分けて合計100株になってしまった時点でその株を1株から99株の範囲内で単元未満株として自由に売却することはできなくなってしまうということです。
ただし、100株に加えて更に単元未満株を購入した場合には、100株を割らない範囲内、例えば30株の買い増しを行ったと仮定すると1株から30株の範囲内であれば単元未満株として自由に売却することが可能になります。
買付・売却共に1株~99株までは1株の整数倍で可。ただし、保有株数(約定ベース)が単元株を超えた時点では保有株数から単元株を除いた株数のみ売却可。
https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/help/trade_stock_22_01.html
単元株(100株)になるメリット・デメリット
単元未満株から単元株になるメリット
単元株になるメリットとしては、株を自由なタイミングで注文、約定させて売買することが可能になることが挙げられます。
普段、注文から約定まで2時間程度の時間を要している単元未満株の利用者からしたらかなり大きなメリットですね。
これを機に、資金に余裕のある方は単元株メインの運用に切り替えていくのもアリかもしれませんね。ちなみに単元株メインにするのであれば、楽天証券やSBI証券に口座を切り替えた方がお得です。
単元未満株から単元株になるデメリット
単元株になるデメリットとしては、分割して売却ができないということが挙げられます。
もし仮に、100株ではなく80株の単元未満株で売却をする場合には、半分の40株だけを売却して、残りの40株は様子見をするという風に分割して売却をすることが可能でした。
しかし単元株となってしまったことで、100株を分割して売却することができなくなってしまうため、勝手が悪くなってしまうというデメリットもあるわけなんですね。
分割して売却をできるようにしておきたい方は、100株にならない範囲内で買い増しやナンピンをするように意識しておくとこういった事態を避けることができますね。
また、裏技として、ライン証券とネオモバイル証券の口座を2つ用いて100株になりにくくするという方法もあります。単元未満株のメリットを最大限活かしたい方は是非参考にしてみてください。
まとめ:買い増しやナンピンは有効!ただしリスク管理に注意
単元未満株での買い増しやナンピンの是非について理解が深まったのではないかと思います。
単元未満株だからと言って買い増しやナンピンの効果がないわけではないですが、単元未満株から単元株になってしまうという特性には気を付けておく必要がありそうですね。
また、買い増しやナンピンはある程度のリスクが伴うので、リスク管理はしっかりと行っておくようにしましょう。
記事を通して少しでもお役に立てたら幸いです。