ボリンジャーバンドとは何か?ミッドバンド、シグマの意味と併せて解説

知っておくと便利な株用語

今回はボリンジャーバンドについてミッドバンドやシグマの意味と併せて軽く解説します。

ボリンジャーバンドとは何か?

ボリンジャーバンドの画像

ボリンジャーバンドは、移動平均線と標準偏差を用いてチャートを分析する指標です。

ボリンジャーバンド は5本または3本の線で構成されています。

ミッドバンドとは何か?

ミッドバンド

真ん中の線をミッドバンドといい、これは20日移動平均線を示しています。

シグマとは何か?

ミッドバンドの上には+1シグマと+2シグマ、下には−1シグマと−2シグマがあります。

そしてミッドバンドと±1シグマ、または±2シグマとの間をバンド幅と言います。

上の画像で言えば真ん中の赤い線がミッドバンド、上下の青い線がそれぞれ+1シグマ、−1シグマということになります。

そしてこちらの画像が、ミッドバンドと、+2シグマと−2シグマのボリンジャーバンドです。先ほどの+1シグマと−1シグマのものと何が違うか分かりますか?

色々とあるかもしれませんが、一番大きな違いは±2シグマのチャートの方が±1シグマのチャートよりも大部分のロウソク足がバンド幅に収まっているということだと思います。

シグマというのは標準偏差、つまりデータのばらつきを示す指標のことです。そして、これが大きくなればなるほど、ロウソク足がバンド幅の間に収まる可能性が高くなります。

ですから一般的に値動きの小さい場合というのはこの±2シグマの間をロウソク足が行き来している場合が多いです。

そして下のチャートのように値動きが大きくなるとロウソク足が+2シグマを上抜けてきます。もうお気づきかもしれませんが、これは過去20日間に対して今の株価が異常であるということを意味しています。

テストで例えるなら、±2シグマの壁を超えるためには偏差値70、または偏差値30をとるくらいの異常さが必要ということなんです。

ボリンジャーバンドの計算方法

次にボリンジャーバンドの計算方法です。

ミッドバンドは先ほどお伝えしましたように20日移動平均線ですから、

過去20日間の終値の合計÷20日間で求めることができます。

そして+1シグマは標準偏差を1にする

+2シグマは標準偏差を2にする

−1シグマは標準偏差を2にする

−2シグマは標準偏差を2にすることによってそれぞれ求めることができます。

この標準偏差の求め方について知りたいという方はこちらを参考にしてみてください。チャートではボリンジャーバンドを自動で計算して示してくれるので無理に理解する必要はないと思います。

ボリンジャーバンドの±1シグマ、±2シグマの範囲が何を意味しているのか、そこから何が分かるのかを理解することが重要です。

ボリンジャーバンドから分かること

ボリンジャーバンドから分かることは以下の3つです。

  1. トレンド
  2. 過去20日間の値動きの荒さ(ボラティリティ)
  3. 過去20日間における相対的な値段

トレンドが分かる

先ほどお伝えしたように、ボリンジャーバンドの真ん中の線、ミッドバンドは20日移動平均線です。ですからミッドバンドを見ることでトレンドを確認することができます。

ボラティリティが分かる

ボリンジャーバンドのバンドの幅を見ることで、過去20日間の値動きの荒さが分かります。バンドの幅が大きければ値動きが荒かったということで、バンドの幅が小さければ値動きが荒くなかったということです。

相対的な株価が分かる

現在の株価は過去20日間において相対的にどのくらいの高さなのかも見ることができます。

似たような指標にストキャスティクスがありますが、ストキャスティクス的な使い方という認識で大丈夫です。

ボリンジャーバンドの使い方

ボリンジャーバンドは逆張り指標としてよく使われます。ただ、ボリンジャーバンドを作ったボリンジャーという方は順張りの指標として用いることを推奨しており、逆張り、順張りどちらにも使うことのできる指標となっています。

そしてボリンジャーバンドを使った売買シグナルとして

+2シグマに触れたら買われすぎだから売る

−2シグマに触れたら売られすぎだから買うというものがありますが、これは間違いで、

正しくは、

+2シグマに触れたら買う

−2シグマに触れたら売るです。

最初にもお見せしたこちらのITBOOK HD(1447)のチャートを見てみるとこの使い方が正しいということがわかると思います。

+2シグマに触れたときに、強い上昇トレンドが発生して、−2シグマに触れた時に下降トレンドが発生しています。ですから+2シグマに触れた時に売って、−2シグマに触れた時に買っていては利益は伸ばせずに損だけ膨らむという状態になってしまいます。

一方で+2シグマに触れたら買う、−2シグマに触れたら売るという使い方であれば大きな利益を得るチャンスを見逃さずに済みますし、下降トレンドに乗ってしまうという危険性も低いです。

ただ全ての指標に言えることですが過信は禁物です。あくまで参考程度に用いると良いと思います。

まとめ:ボリンジャーバンドを使ってチャート分析をしよう!

  1. ボリンジャーバンドは、移動平均線と標準偏差を用いてチャートを分析する指標
  2. ボリンジャーバンドからトレンドやボラティリティが分かる
  3. +2シグマに触れたら買う、−2シグマに触れたら売る
  4. 過信は禁物

ボリンジャーバンドについて理解が深まったのではないでしょうか?ボリンジャーバンドは世界的にもとても人気のある指標の一つでまだまだ多くの利用法があります。興味のある方はもっと調べてみたり、自分なりの使い方を模索してみると良いと思います。

記事を通して少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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